販売業界に新たな風を吹き込む、「人間力」の重要性
2025年11月15日、東京の東急プラザ原宿で開催されたトークセッション『販売は幸せを届ける仕事 ー 選ばれる店・販売員になるために ー』は、業界における新たな視点を提供しました。主催は株式会社BRUSH(ブラッシュ)とFashionStudies®の共催によるもので、オーダーメイドスタイリストの神崎裕介氏とBRUSHの代表取締役、秋山恵倭子が登壇しました。
人間に寄り添う新たな販売員の姿
トークセッションでは、神崎氏と秋山がそれぞれの経験を交え、販売員の役割や接客の重要性について語りました。秋山氏は、「販売員はお客様に寄り添い、最適な選択をサポートし、買い物の喜びを最大化する役割を担う」と述べ、販売職が単なる商品提供に留まらないことを強調しました。この意見は、神崎氏の言葉とも響き合い、「お客様が鏡の中の自分に目を奪われた瞬間を見逃さないことが重要だ」と説明しました。いかにお客様の心に響くかが、これからの販売員には求められることなのです。
信頼構築の要:ファーストアプローチと人間力
特に信頼を築くためには、「ファーストアプローチ」と「人間力」が不可欠であると彼らは強調しました。秋山氏は、笑顔や姿勢で信頼を築くことから始まるとし、コミュニケーションの重要性に触れました。「お客様が入店する前から心構えを整えることが大切」と神崎氏は付け加え、具体的なアプローチを話しました。
AI時代におけるリアル店舗の価値
また、AIが進化する中でも、リアル店舗にしかない温かさや安心感は代替不能な価値であるという認識が共有されました。秋山氏は、「AIには人の心の揺れやニーズを読み解くことはできない。リアル店舗が持つ空気感や温度感がその価値を生む」と述べました。商品提供だけでなく、一人ひとりのお客様と向き合い、心からのサービスを提供することが今後ますます重要になっていくでしょう。
高い専門性が求められる未来の販売員像
また、今後の販売員には高い専門性と柔軟性が求められると秋山氏は考えています。「ものを売る時代は終わり、心地よさをデザインする力が必要」と力説し、神崎氏も「現場で考え、臨機応変に対応できる人材の育成が重要」と訴えました。
セッションの最後には、参加者から様々な質問が寄せられ、両氏がその場で答えるなど、非常に価値の高い時間となりました。さらにこのトークセッションのアーカイブ動画は、2025年12月から期間限定で視聴可能となる予定です。
まとめ
販売職の未来は明るいものです。しかし、ただ商品を売るだけではなく、心で接することができる人間力が必要です。販売を通じて多くのお客様に幸せを届けることを目指している二人の姿から、新たな人生の可能性が垣間見えました。今後の販売業界がどのように変化していくのか、競争がますます激化する中で、各店舗や販売員がどのように成長していくのか、非常に楽しみです。