地域の味を未来に繋ぐ意義
日本各地には、その土地特有の文化や歴史が息づくグルメが数多くあります。その中で、富山県射水市に位置する老舗パン屋『さわや食品』は、73年にわたり地元の味を守り続けてきました。この長い歴史を踏まえ、同社がどのように地域パン文化の継承に取り組んでいるのか、また新たに『パンフォーユー』との協働による新しい届け方について掘り下げます。
さわや食品株式会社の歴史
さわや食品株式会社は、1951年に創業し、学校給食や老人ホーム向けにパンを提供してきました。創業者は戦時中に出会ったパンの美味しさを忘れず、地元の食文化に貢献することを目指しました。澤谷晴彦社長は、『富山ならではの風土や気候を活かし、地元の食材を使った商品作りを大切にしてきた』と語ります。
代表的な商品には、昆布を使った『昆布パン』や、コーヒー風味のやわらかい食パンである『コーヒースナック』があります。これらは長年にわたり、地域の家庭や食卓に親しまれてきた逸品です。
地域パン屋の現状と課題
しかし、富山だけでなく全国的に地域パン屋の数は減少傾向にあります。かつて43社あった学校給食向けの製造会社が、今では6社にまで減っています。その理由は人口減少や食習慣の変化に起因しており、長年愛されてきたパン屋の存続には多くの苦難があります。その中で、さわや食品は「地元の味を未来へ残したい」との強い願いから、変革を模索する必要がありました。
パンフォーユーとの連携
そんな状況の中、さわや食品は『パンフォーユー』と提携し、従来のパン文化を守りつつ、新しい届け方を生み出しました。パンフォーユーは、全国のオフィス向けに冷凍技術を駆使し、リアルタイムで美味しさを保つ事業を展開しています。この流通手段を利用することにより、地域外の企業にも富山の味を届けることが可能になりました。
澤谷社長は、『富山の味を次世代に繋げるためには、新しい形での提供が重要だと感じていた』と振り返ります。パンフォーユーのおかげで、さわや食品のこだわりの味を全国に届けられる環境が整いました。
富山の“お袋の味”をオフィスで
『パンフォーユーオフィス』を利用することで、社員は富山の味を気軽に楽しむことができます。さわや食品のパンは、同僚とのコミュニケーションの場を創出し、オフィスの空気を和ませる役割も果たします。
さわや食品のおすすめ商品
- - スパニッシュカステラ: さわや特製のカステラにホイップクリームといちごジャムがサンドされています。甘さとクリームの調和が絶妙。
- - コーヒースナック: 人気商品で、コーヒー風味の食パンにクリームがサンドされており、コーヒーの香ばしさが楽しめます。リピート必至の美味しさです。
未来への期待
澤谷社長は、『私たちは富山の食文化を守り続けることの大切さを理解し、パンフォーユーの技術を活用して新たな展開を図っています』と語ります。また、パンフォーユーの矢野健太代表も、『さわや食品の美味しさを全国に広められることにワクワクしている』と熱い思いを述べています。
富山が誇る”お袋の味”は、地元の人々だけでなく、全国の人々にも愛され続ける日が近づいています。この取り組みは、ただのパン販売を超え、地域文化の継承につながる大切な活動と言えます。