山本寛斎が織り成す『KANSAIMAN』の魅力
2025年1月22日(水)、ファッション界に新たに登場するブランド『KANSAIMAN』が、パリで初めてその姿を現します。このブランドは、故・山本寛斎氏の哲学やクリエーションを引き継ぎながら、日本の伝統工芸と現代のアートを融合させたものです。
日本の精神文化「婆娑羅」とは
『KANSAIMAN』の根底には、日本の精神文化「婆娑羅」の思想があります。この思想は、極限まで洗練された美しさの中にある叛逆の精神を象徴しています。山本寛斎氏が常に挑戦を続け、過去にとらわれることなく新たな道を切り拓いた姿勢が、ブランドに受け継がれています。『KANSAIMAN』は、現代に生きる「婆娑羅」の象徴となることを目指しています。
桐生市と職人たちの技
『KANSAIMAN』の特徴的なアイテムは、主にジャケットです。このジャケットは、群馬県桐生市にいる職人たちの手によって生み出されています。桐生市は、1960年代から日本のモードを支える繊維の町として知られ、織り、編み、染め、刺繍、縫製に至るまで多くの技能が集結しています。特に、1,000年以上の歴史を持つ絹織物の産地として、桐生市は国内外にその名を馳せています。
現在、日本の多くの繊維産業が困難な状況にある中、桐生の職人たちは高い評価を受けており、その技術や文化を世界に届けるべく活動しています。『KANSAIMAN』は、これらの職人の技術を尊重し、それを次世代に引き継ぐ架け橋となることを目的としています。
新たな時代の服作り
『KANSAIMAN』のコレクションは、ジャケットを中心に構成されています。使用されるほとんどの素材(カットソーとベルベットを除く)や縫製、加工は、熟練した桐生の職人たちによって手掛けられています。これにより、単なる衣服以上の価値を持つアイテムが生み出されるのです。『KANSAIMAN』は、職人文化を大切にし、デザインの重要な要素として取り込み、日本文化を体現した存在を目指しています。
また、横振り刺繍の伝統工芸を受け継ぐ大澤紀代美氏をはじめ、桐生の職人たちとのコラボレーションによって、他にはない独自の作品が生み出されます。この新たなブランドが、日本の伝統美と現代アートとを結びつけ、世界の舞台で輝くことを期待しています。
結論
『KANSAIMAN』の誕生は、日本の職人技術と山本寛斎の思想に新たな息吹を吹き込み、世界に向けたメッセージとなります。この新ブランドは、ファッションだけでなく、日本の文化や精神性の象徴として、これからの時代に必要不可欠な存在になるでしょう。その第一歩として、2025年1月22日のパリでの発表に注目です。