Masimo Corporationが音響事業をHARMANへ売却
米国の医療技術企業、Masimo Corporationは、消費者オーディオ事業「Sound United」をハーマンインターナショナルに売却することを発表しました。この取引は2025年末を目指し、約3億5000万ドルの現金で成立する予定です。Masimoはこの売却により、核心事業である医療分野にさらなる注力を図り、革新を推進していく意向です。
この発表は、Masimoの経営陣が長期的な成長を見越して行った戦略的な判断であると言えるでしょう。取締役会の副会長であるクエンティン・コフィーは、「この事業が適切な環境で成長できる場所を見つけることが、新取締役の最初の目標だった」と述べています。彼はまた、この取引はRevenue Growthの加速と収益率を守るための重要なステップと強調しました。
一方、HARMANのライフスタイル部門プレジデントであるデイヴ・ロジャースは、この買収を「音響ビジネスの拡大に向けた戦略的な一歩」と位置づけています。HARMANは、JBLやHarman Kardonなどのブランドを持つ企業であり、Sound Unitedが有するBowers & Wilkins、Denon、Marantzなどの著名な音響ブランドを加えることで、ブランドファミリーがさらに強化される見込みです。
音響業界における新たなビジョンに向けて、HARMANのポートフォリオはますます魅力的なものになるでしょう。音響技術において確固たる伝統を持つ両社は、新しい価値を創造し、消費者にとっての選択肢を広げることになると期待されています。
CEOのケイティ・ジーマンは、HARMANのリーダーシップの下で、Masimoの消費者オーディオビジネスが成長し成功を収める基盤が整うと信じています。この取引は、医療分野における業務を再編成し、治療ニーズに応えながらも、効率性を高める重要なステップであるとコメントしました。
取引成立には必要な規制当局の承認が求められ、いくつかの条件が整う必要があります。今後の動向が注目される中、Masimo Corporationは医療分野での革新を継続するために、リソースを最適に配分し、新たなビジネスチャンスを追求する方針です。この変革により、医療業界における技術革新が進むことを期待しています。
HARMANとMasimoのコラボレーションが、両社のリソースと専門知識を結集し、音響市場における競争力を高めることになるでしょう。消費者にとって魅力的な音響製品の提供を通じて、音楽やエンターテインメントを愛する人々に新たな体験をもたらすことが期待されています。音響事業の未来とその革新に注目が集まる中、これからの展開に期待が高まります。