加福真介が語るファッション業界の未来と経営者の成長戦略
2026年7月7日、ワールド・モード・ホールディングスの代表取締役である加福真介氏が、近畿大学経営学部で「中小企業経営者論」の講義を行いました。この講義では、ファッション業界の現状と未来における成長戦略、そして経営者としての価値観や直面した危機について詳しく語りました。
ファッション業界の現状と進化の可能性
まず、加福氏はファッション業界を取り巻く現実と、その先にある可能性を解説しました。従来のビジネスモデルに変化が求められる中、環境に配慮した素材の使用や動物福祉への配慮が重要視されています。このように、ファッション業界は単なる商品提供に留まらず、社会課題とも向き合う文化産業として進化しています。彼の説明によると、業界構造では多様な職種が連携し、商品を消費者に届けるためのチームワークが不可欠です。加福氏は「ファッションは感情を揺さぶる領域。だからこそAI時代においても人の役割は重要」と強調しました。
ワールド・モード・ホールディングスの理念
続いて、加福氏は自身が率いるワールド・モード・ホールディングスについて語りました。この会社のパーパスは「ファッションを通じて心躍る未来を実現する」こと。彼は、ファッションを愛する人や企業に支持され続ける集団を目指しており、人材育成やマーケティング、店舗運営などを通じて業界の進化を推進していると話しました。
目標の一つとして、2030年には1000億円企業を目指すというビジョンを掲げています。だが加福氏は、単に規模を拡大することが目的ではなく、より多くの企業を支援するための指標であると述べました。
人的資本経営の重要性
加福氏は、「社員が成長しなければ会社は成長しない」との信念から、人的資本経営の大切さを訴えました。彼は、社員の成長がクライアントや業界全体へ価値を広げ、企業の持続的成長に繋がることを信じています。また、株式会社iDAを手掛けた際の経験を基に、社員の未来を重視した経営が重要性を増していると述べました。
経営危機を通しての学び
講義の中では、過去に直面した三つの経営危機を通じて、加福氏の意思決定の理念がいかに形成されたかを説明しました。
1.
外資系ビューティー企業の日本撤退
- この時、加福氏は「人を守ること」を最優先し、300名の販売スタッフを支援した結果、信頼関係が築かれた。
2.
リーマンショックによる影響
- 単なる利益追求ではなく、派遣スタッフの未来を重視し、価値ある存在としてのiDAを成立させた。
3.
コロナ禍の店舗休業
- この難局を乗り越えるため、人的資源を守り続けた姿勢が事業の早期回復に貢献しました。
経営における大事な意思決定基準
講義の最後には、加福氏は経営の意思決定において重要な四つの基準を挙げました。これらは、経営の各局面において一貫して変わらない軸となっています。
- - 仲間がワクワクする未来につながるか
- - 仲間が胸を張れる選択か
- - 顧客・業界・社会のためになるか
- - 仲間を守れるか
加福氏の講義は、学生たちにとって非常に刺激的で、多くの質問が寄せられました。その中には、企業が愛されるために大切にすべきことや、今後のファッション業界に影響を与える社会の変化についての問いかけもあり、学びの深い時間となったことでしょう。
まとめ
加福真介氏の講義を通じて、ファッション業界の可能性と、それを支える経営者の価値観がいかに大切かを改めて感じました。彼が提起した成長戦略や理念は、今後のファッションビジネスにおいても重要な指針となることでしょう。学生たちがこの経験を通じて、自身のキャリアや価値観を深めていくことを期待します。