日本の郷土料理の新しい形
2023年11月15日、東京都渋谷区の服部栄養専門学校にて、待ちに待った「第8回ご当地タニタごはんコンテスト」の全国大会が開催されました。今回のテーマは「ヘルシー郷土料理で健康まちおこし」。日本各地から集結した10チームが、郷土料理の魅力を活かした健康的な料理を提案し、その味わいやアイデアを競いました。
グランプリに輝いたのは
激戦の末、栄光のグランプリに輝いたのは、富山市を代表する「富富富(ふふふ)の2人」。地元にUターンした娘とアレンジ料理が得意なお母さんの親子チームが、富山県が推進する「寿司といえば、富山」のプロジェクトに基づき、みょうが寿司をアレンジした「伝えたいみょうが寿司」を手がけました。その献立には、黒部名水ポークと里芋のアップルマスタードソース、カブと美肌麹のさっぱり和えも含まれており、色鮮やかで美味しそうです。
受賞後、彼女たちは「地元の温かさを実感できた」とのコメントを寄せ、地元への誇りが一層強くなったと語りました。食材の豊かさを再認識し、自身の故郷を深く理解する機会となったようです。
準グランプリに選ばれたのは
さらに、準グランプリには滋賀県米原市の杉江治子さんチームと、香川県高松市の「らく楽国分寺labo」が選ばれました。
杉江治子さんチームは、「近江牛のサラダ麹ドレッシング添え」や「山椒香るさばパスタ」を提案し、郷土料理を若い世代に伝えるためにアレンジしたことを強調しました。前回大会での経験を生かし、作りやすさも忘れずに工夫を凝らした料理が評価されました。
らく楽国分寺laboは、保育士と栄養士の視点で準備された献立が魅力的で、「いりこ香るさぬき讃だし茶漬け」や「けんちゃんの卵焼き」を通じて地産地消を促進したいとの思いを語りました。
高校生部門が新設
今年から新設された高校生部門では、岐阜農林高等学校「チームパルテ」がグランプリを受賞。彼らは、バスケ仲間の幼馴染で、健康を考慮したアレンジを行いました。特に「朴葉味噌」を減塩化し、トマトピューレを使うことで新しい風味を加えた点が評価されました。
次点には、香川の高松南高等学校「ユナリサ」と新潟の長岡農業高等学校「おこわ」が入賞。彼らも地元の料理を若者向けにアレンジして、新たな魅力を引き出す努力をしています。
コンテストの意義
このコンテストは、日本の豊富な食文化の継承を目的としており、現代の健康的な食事基準に基づいた料理の提供が求められます。タニタが考える、栄養価の高い一皿を目指すことが、次世代へと続く美味しさの再発見につながります。
郷土料理を通じて、地域の魅力を再認識し、次代に伝えるための大切な取り組みなのです。今後もこのようなイベントを通じて、日本の食文化が息づき続けることでしょう。