日本発のプラントベーススイーツの未来
最近、株式会社TORIKAI CAFEが英国のバイオスタートアップKyomei Ltd.と、植物由来のスイーツに関する共同研究を行う基本合意を締結しました。TORIKAI CAFEは、アレルギー対応やヴィーガン需要に応える「Vee Sweets」というプラントベースのスイーツを展開しており、今回の提携はこのブランドに新たな可能性をもたらすことでしょう。
背景と目的
近年、食物アレルギーの増加や、フレキシタリアン層の拡大により、プラントベース食品市場は急速に成長しています。この背景には、健康志向の高まりがあり、肉や乳製品を控える動きが強まっています。しかし、従来の植物性代替食品は、動物性の食感を再現するために化学的な添加物を多く使用せざるを得ず、本来の健康的な価値を損なう事例が多発しています。そこで、TORIKAI CAFEは、国産の米粉や麹を使ったアレルゲンフリーの高品質な冷凍ホイップクリームの開発に成功し、この問題に挑んできました。
一方で、Kyomeiは作物残渣から植物由来のタンパク質「Rubisco」を抽出し、食品へ応用する技術を有しています。この革新的な素材とTORIKAI CAFEの製造技術を掛け合わせることで、両社は「日本発の加工技術」と「英国の最先端素材」を融合させ、グローバルスタンダードな次世代食品の創出を目指しています。
共同研究の内容
この共同研究では、以下のような具体的な領域にわたって連携を深めていきます。
1.
Rubiscoの特性評価
Kyomeiが提供する植物由来タンパク質の特性を、実際のスイーツ製造に活かすための研究が行われます。特に、ゲル化や起泡性といった食品特性を最大限に活用する技術を検討します。
2.
新商品の開発
Vee Sweetsの専用製造ラインを利用して、卵や乳製品を一切使わずに、栄養価と美味しさを兼ね備えた新しいプラントベース食品が試作されていきます。これにより、従来の代替食品の限界を打破し、消費者に新しい選択肢を提供します。
主要メンバーの見解
KyomeiのCEO Meir Wachsは、「双方の技術を融合させ、世界基準のフローズンデザートを共に開発できることを大変楽しみにしています」と話しています。また、Kyomeiの日本人共同創業者である森本恭子博士は、日本の食品文化とバイオテクノロジーの強みを結集することの重要性を強調し、象徴的なプロジェクトへの取り組みを期待しています。
さらに、TORIKAI CAFEの代表取締役である島原創は、国産原材料の活用と革新的な製造技術の融合によって、日本から世界へ新しい食の選択肢を提案する自信を表明しています。研究開発部長の神谷慎一氏も、「期待感の高いプロジェクトで、フローズンデザートから始めて、幅広い食品へと展開していければ」と述べています。
企業の背景
株式会社TORIKAI CAFEは、2018年に設立され、プラントベーススイーツの開発と製造を行う企業です。特に、アレルギー対応やヴィーガン需要に応える商品に力を入れています。一方のKyomei Ltd.は、英国を拠点とするバイオテクノロジー企業であり、世界最先端の分子農業技術を駆使して、植物由来の健康的なタンパク質開発に取り組んでいます。
今後の成果に期待しています。両社の共同研究は、プラントベーススイーツの新たな潮流を生むことでしょう。食の未来を背負うこの取り組みから目が離せません。