フランス伝統チーズ「コンテ」の名称使用に関するルール
フランスの熟成ハードチーズ「コンテ」は、ナッツの香ばしさや柑橘系のフルーティーさが特徴の、食べる人を魅了する逸品です。フランス東部のジュラ山脈一帯で、1,000年の伝統を受け継ぎ、職人たちが丹精をこめて生産しています。このたび、コンテチーズ生産者協会(CIGC)が日本国内での名称使用に関する新しいルールを発表しました。
地理的表示(GI)の重要性
「コンテ」は、EUの原産地呼称保護制度「AOP」によって、厳格な規定のもとに生産されています。これは、伝統的な製法と限られた地域で作られた製品にのみ与えられる特別な認証です。2019年に発効した日EU経済連携協定(EPA)は、日本とEU両国間で伝統的特産品の名称を保護するため、地理的表示(GI)の相互保護を規定しました。
2026年1月には、日本国内でもEU圏内と同様のルールが適用されることになります。これにより、限定生産地域外で小分け包装された「コンテ」の名称使用が原則禁止されます。
小売現場への影響
2026年2月以降、小売店で販売される「コンテ」を名乗る製品は、必ず生産地で小分け包装されなければなりません。これにより、国内の加工工場やセントラルキッチンで小分け包装された製品は、販売時に「コンテ」の名称を使用することができなくなります。
ただし、いくつかの条件を満たす場合には例外が適用されることがあります。
- - 店舗内で小分け包装された場合(実店舗・オンラインショップを含む)
- - カット日を含む3営業日以内での販売
- - カット・小分け包装日を明記すること
これにより、消費者は新鮮な「コンテ」を楽しむことができる一方、小売業者はルールに従った取り扱いを求められます。
飲食業界での取り扱い
飲食店の場合、メニュー表示において「コンテ」の名称使用は引き続き可能です。また、惣菜や加工品の原料として使用する際には、一定の条件下で名称を使用することが認められています。これは、消費者にとって使いやすさを保つための配慮です。
認知度アップへの取り組み
コンテチーズ生産者協会は、業界内外でGI規則に関する啓蒙活動を進めています。具体的には、名称使用についての説明動画や小分け包装の仕方を解説した動画も制作され、ウェブサイトにて公開されています。
今後もコンテの魅力を広めていくために、消費者へのアプローチを強化し、コンテの認知度とブランド力の向上を目指しています。
コンテの魅力を再発見
「コンテ」は、そのまま食べても、美味しく調理しても楽しむことができるチーズです。フランスでは朝食、スナック、料理、ワインのおつまみと多岐にわたって親しまれています。日本でもチーズ愛好家の間で人気が高く、多様なシーンで活躍しています。
この新たなルールを理解し、今後の「コンテ」の楽しみ方を一層深めていきましょう。公式ウェブサイトやSNSを通じて、より多くの情報をチェックしてみてください。
お問合せは、コンテチーズ生産者協会の日本連絡事務所まで。
ウェブサイト:
www.comte.jp
Instagram:
@comte.jp
Facebook:
@comte.jp