新宿伊勢丹で田中保範の個展開催
新宿伊勢丹の6階アートギャラリーでは、田中保範氏の初個展「C'est la vie~挑戦は何歳からでも」が4月23日から開かれます。彼は、マキシム・ド・パリ銀座の元支配人であり、その高い審美眼を活かして、約40点の新作をキャンバスに描きました。
この作品展は、料理や文化を通じて多くの著名人と交流してきた田中氏の新たな挑戦として位置づけられています。エスプリあふれる作品群は、田中氏の独自の美意識を反映し、訪れる人々を魅了することでしょう。
作品の特徴と選りすぐり
田中氏が描く作品の中で特に注目されるのは、アクリルで表現された「Féte nationare française(パリ祭)」です。これは、年に一度の祝祭の夜、華やかなエッフェル塔とその周辺の夜空を鮮やかな花火と共に描き出したものです。周囲の星空に舞い上がる花火の煌びやかさが、エッフェル塔の存在感を引き立てています。この作品は、パリの魅力を存分に感じさせる一作となっていて、思わず息をのむような美しさです。
また、「Roi des gâteaux ケーキの王様」では、楽しげなデザインのミルフィーユをモチーフにした作品が描かれています。まるで苺やクリームの香りが漂ってきそうで、観る人を食欲をそそるようなアートとして魅了します。3匹の白い子猫が戯れる「Trois chatons blanc」は、マキシム・ド・パリで使用されていた椅子を基にした愛らしい作品で、独特のエレガンスを漂わせています。
さらに、田中氏は「Bon appétit!」という作品でも美しいテーブルセッティングを描出し、料理の背景にある美を表現しています。これは、彼が長年積み重ねてきた食に対する情熱の成れの果てとも言えるでしょう。
作家来店のお知らせ
展覧会期間中、田中保範氏が会場に来店する予定もあります。4月23日から4月29日までの期間に連日来場予定ですが、在廊時間は未定ですので、ぜひその瞬間を逃さないように訪れてみてください。
プロフィールと背景
田中保範氏は1949年に生まれ、1973年にマキシム・ド・パリに入社。その後、1994年から支配人を勤め、2004年には常務取締役総支配人に就任しました。彼は外食部門や菓子事業部を含む多岐にわたる業務を統括しました。2014年にマキシム・ド・パリを退職後は、自身の飲食コンサルティング会社を設立しつつ、絵画に勤しむようになりました。料理に対する色彩感覚を磨く過程で、描画を始めたのが現在の作品へとつながっています。
この機会にぜひ、田中保範氏の作品に触れ、芸術と料理のコラボレーションを体感してみましょう。