おしゃれなZ世代のポーチの中身と購買行動を探る
近年、おしゃれなZ世代(1990年代後半から2000年代初頭生まれの世代)の間では、メイクアイテムの選び方や持ち歩く物についての意識が大きく変化しています。特に、ポーチに収納するアイテムの選択肢は、その人の個性や価値観を反映する重要な要素とされており、今回の調査では17名のZ世代女性へのインタビューを通じて、そのリアルな銘柄や購買行動を明らかにしました。
ポーチの中身から見る購買行動
調査を行ってわかったのは、Z世代女性は「持ち歩くコスメのラインナップ」に対して、日によって変えるタイプとほとんど変えないタイプの2つの傾向があることです。特に、ポーチやバッグの中身はその日の気分や予定、服装に大きく影響されるため、非常に個性的な選び方が見受けられました。
変える派と変えない派
インタビューの結果、「日によって中身を変える」と答えた人が8名、逆に「ほとんど変えない」と答えた人が9名というように、2極化する傾向が見えました。
- このタイプは、その日の行動や予定に合わせてポーチの中身を調整します。たとえば、フリーランスの21歳は、予定が多い日にはフルメイクのためのアイテムを持ち歩き、友人と過ごす日は必要最低限のアイテムに留めるとのこと。特定の相手や外出時間に応じて、必要なアイテムを変えることで、その日の自分に最適な状態を作り出しているようです。
- 一方で、変えない派は「このアイテムなら間違いない」と思える信頼できるセットを持ち歩くことが特徴です。20歳の大学生は、特に乾燥しやすい唇を防ぐため、リップオイルを常に携帯し、ベースメイクは朝に仕上げることで、外での手直しを不要としています。また、25歳の美容師は、ポーチには毎日同じアイテムを保持し、色味や使用アイテムに多少の変化があるものの、その安心感が彼女の日常を支えているそうです。
コスメ選びの変化
ポーチの中身が変わった背景には、新たなトレンドであるミニバッグ人気が挙げられます。持ち運び可能なサイズが限られるなかで、入れるアイテムを厳選する意識が芽生えたのです。さらに、コスメの機能性が高まり、直しが必要ないアイテムや崩れにくいベースメイクが増えたことで、日々の選択にも変化が生じました。たとえ手直しが不要になっても、自分らしさに合うアイテムを選ぶ姿勢はそのままです。
自分に合うアイテムの選び方
おしゃれなZ世代に共通するのは、どちらのタイプでも自分に最適な状態で生活するため、選ぶ理由をしっかり持っている点です。変える派は日々の予定を考慮し、変えない派は一貫した信頼感に基づいてアイテムを選ぶ。これにより、彼女たちはより自分らしい日常を演出していると言えるでしょう。
まとめ
今回のインタビューを通して、ポーチの中身が「皆の定番」から「私に合う選り抜きアイテム」へと変化している様子が浮き彫りになりました。この傾向は、ミニバッグの広がりやコスメの進化によって、さらには彼女たちの個性が反映される場面となりつつあります。次回は、変えない派の「絶対的信頼メンバー」がどのように選ばれるのかをより詳しく分析していく予定です。