心を癒す木の香りの魅力と現代人の心のつながり

心を癒す木の香りの魅力

現代の日常生活において香りが果たす役割は、思いのほか大きいことが分かります。天然和木の香りを扱うブランド・KITOWAによる調査では、多くの人が「木の香り」に癒しや懐かしさを感じていることが報告されています。興味深いことに、調査に参加した706名のうち71%が木の香りを好むと答え、その魅力を実感していることが明らかになりました。この結果をもとに、木の香りの持つ力について深掘りしてみましょう。

調査結果のポイント

KITOWAの調査では、ウッディ系の香りが特に高い支持を得ていることがわかりました。501人が「木の香り」を選び、続いて「木の葉や緑の香り」が50.4%、そして「柑橘系の香り」が43.2%という結果が続いています。木の香りを好む理由として、自然に近い安心感やリラックスした気持ちが日々の生活に求められている点が挙げられます。

しかし、興味深いのは約9割の回答者が、日常生活で「森林浴のような香り」を感じたことがないか意識していないと答えたことです。この結果は、木の香りが多くの人に好まれているにもかかわらず、普段の生活の中で追求されていない現状を映し出しています。

香りと記憶の不思議な関係

調査中の自由記述には、香りと記憶、情緒の結びつきを示す声が多く寄せられました。例えば、雨上がりの草木の香りが思い出を呼び起こしたり、特定の香りが心のリセットに役立つといったエピソードが語られています。40代の男性は、ツーリングの際の苔と木の香りを求めて出かけることが心の満足につながると語り、乾燥した毎日からの癒しを求めています。

香りの影響を受ける心の動きは、脳や自律神経にも関連していると言われます。特に自然の香りが持つリラックス効果は、日々のストレスを和らげる助けとなることでしょう。

香りの持つ力を再発見

KITOWAの代表、保科裕之氏は、今回の調査を通じて明らかになったこととして、木の香りが人間のDNAに深く根ざしている点を挙げています。森や自然を生活の一部としてきた歴史が、現代人にも影響を及ぼしているといいます。それ故に、自然の香りを求める流れが生まれていると考えられます。

KITOWAは、日本初のメゾンフレグランスとして、450年の香の伝統をもとに、和木の天然オイルと高級フレグランスを融合させ、独自の香りを創り出しています。香文化を守りながら新しい形を模索している同社は、木の香りを通じて人々に心地よさや安心感を提供する取り組みを続けています。