老化を測る新技術
2026-08-01 00:18:15

老化を測る新技術、リジェネソームが開発したDNAメチル化測定法とは

リジェネソームが開発した新しいDNAメチル化測定技術



2026年7月9日、リジェネソーム株式会社は慶應義塾大学および岐阜大学との共同研究により、DNAのメチル化を効率的に測定する革新的な方法とCpGメチル化マーカーセットに関する特許を出願しました。この技術は、古くからの研究テーマである「老化を測る」ことに新たな道を切り開くものです。

エピジェネティクスと老化


エピジェネティクスは、生物の遺伝子の働き方を調整する仕組みで、DNAメチル化がその中心的な役割を果たしています。加齢に伴い、DNAメチル化のパターンは規則的に変化し、それによって生物学的年齢を推測することができる、「エピジェネティック時計」が研究されています。しかし、これまでこの測定には高価で大規模な解析が必要であり、コストや簡便性、結果の解釈のしやすさが常に課題とされてきました。

新技術の概要


リジェネソームが開発したメチル化測定方法は、次のようなステップで成り立っています。まず、メチル化が関与するCpG部位が多く存在する領域を前処理によって効率的に選別します。次に、その選別された断片を使用し、小型のナノ細孔シーケンサーで解析を行い、DNAの塩基配列とメチル化状態を同時に読み取ります。最後に、この測定に基づく一群のCpGメチル化マーカーセットを規定します。

この新技術により、大規模な装置に依存せず、老化に関連するDNAメチル化を手軽に測定できるようになります。

測定方法の利点


この方式の大きな特徴は、簡便さと低コスト、非侵襲性にあります。唾液などの非侵襲な試料を使うことで、より多くの人々に応用が可能となります。また、具体的にどの部位のメチル化を測定しているのかが明確であるため、高い解釈性が期待されます。これにより、老化を「測る」ことへの心理的なハードルが低くなり、研究室でのデータだけでなく、実社会での健康管理や予防医療へとつなげることが可能になるでしょう。

応用の可能性


DNAメチル化を測定する技術が確立されることで、食事や運動などの介入がもたらす生物学的変化を把握できるようになります。これにより、各人に適した予防医療が実施できるようになるのです。介入の前後でメチル化の状態を測定し、その変化を比較分析することが可能になるなど、新しい健康管理手法を提供します。

共同研究体制


本技術は、慶應義塾大学薬学部、岐阜大学、そしてリジェネソームの3機関による産学連携から生まれました。それぞれの研究者の知見を結集し、社会実装を見据えた新たな知的財産を形成しました。

今後の展開とリージェネソームの展望


リジェネソーム株式会社は、技術の権利化を進めると共に、老化研究や予防医療、機能性評価に向けた応用開発にも着手します。また、特に老化が影響を及ぼす脳年齢の測定技術にも力を入れ、今後の健康寿命の延伸に寄与することを目指しています。

老化を測る新たなツールとして、この技術は私たちの生活に一層の健康的な選択肢を提供してくれることでしょう。


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