Aqua Timez 太志、デビュー20周年を迎える
今年8月24日、Aqua Timezのフロントマンである太志がデビュー20周年を迎えました。これに合わせて、彼の詩写真集『同じ窓から見た違う月』が8月22日に発売され、発売記念のイベントも開催されました。記者会見では、この詩写真集や20周年への思いを語る場面があり、多くのファンにとって心温まるエピソードが披露されました。
詩写真集『同じ窓から見た違う月』の誕生
『同じ窓から見た違う月』は、太志がこれまで作詞を通じて生まれた言葉をまとめた一冊です。撮影は、著名な写真家の川島小鳥が手がけました。川島は太志と同じ1980年生まれで、『BABY BABY』や『未来ちゃん』などカメラマンとして知られています。この詩写真集は、Aqua Timezのツアーグッズとして以前発売された『ひなたにユメを散らかして』に続く作品ですが、太志は「15年以上前の作品なので今回は“新人”として取り組みました」と語っています。
審美的な写真と詩の融合には、太志にとって新たな挑戦であり、彼は今回の作品が特別なものであると感じています。「川島さんの写真がなければ、生まれなかった詩もあります。今回はテーマに制限がなかったので、心のままに言葉を紡ぐことができました」と振り返りました。
川島小鳥の写真の魅力
太志は川島小鳥の写真について、「現代ではSNS映えする加工技術が優れた写真が多いが、小鳥さんの作品には、それとは異なる写真そのものの強さがある」とコメント。特に気に入っているのは、ビニール傘がかかったフェンスの風景で、日常的な光景の中に独特の美しさを感じたそうです。「この写真にインスパイアされて父親に関する詩を書いたのですが、自分がそのテーマを書くとは思いませんでした。自分らしい詩になり、写真のおかげで感謝しています」と語っています。
タイトルに込めた思い
詩集のタイトル『同じ窓から見た違う月』には、深い意味が込められています。「月は本来ひとつであるはずなのに、受け取る側のフィルターによって解釈が異なるのではないかと思います。そのズレは時に孤独を感じさせますが、自分だけの“月”が存在することを認識し、周囲がいることでその孤独が許容されると思えるようになりました。それが個性なのだと肯定できたのは、バンド活動のおかげです」と語りました。
これからの活動とファンへの感謝
デビュー20周年を記念して、Aqua Timezは2025年3月から8月にかけて全国24オンツアー『Aqua Timez Re:visit tour 2025』を予定しています。また、ファンから届いた手紙が、太志にとってどれほど大切なものかも伝えられました。「お手紙BOXにはたくさんの心のこもった手紙が届きました。シールを貼って送ってくれる人もいて、その一手間が嬉しいです」と微笑みました。
最後に、詩写真集の発売を楽しみにしていたファンへ彼の思いを届け、「Aqua Timezが再結成された中で詩集を出せたことは本当に嬉しいです。悲しい思いをしたファンの方々も喜んでくれていると信じています。今年出版したことに意味があったと思います」と締めくくりました。
詩写真集『同じ窓から見た違う月』は好評のため重版が決定し、関西でもお渡し会が行われる予定です。デビュー20周年イヤーの締めくくりに向けて、活動のラストを飾るべく、ファンたちとともに思い出を作り続けていくことでしょう。彼らの未来に、ますます期待が高まります。