おでんの魅力を多角的に探る『おでん学!』
2月22日は「おでんの日」。その日を機に、食の生活を見直す良いきっかけとなっています。そんな中、紀文食品が新たに発表した『おでん学!』が注目を集めています。発売からわずか2週間で重版が決まり、おでんの魅力が再認識されつつあるようです。本書は、約30年にわたりおでん研究に取り組む研究員たちによって書かれました。
おでんの多面性を知る
『おでん学!』は、おでんという料理の多面性や歴史を掘り下げた一冊です。始めに、クイズ形式で数字やトリビアを紹介する第1章があり、以下におでんの歴史と、全国のバリエーションについて深く考察しています。特に第3章では、全国各地のおでんの特色を地理や文化の観点から詳しく解説。その中で、フォッサマグナを境にしたおでんの調理時間の違いなど、データに基づき興味深い研究成果が披露されています。
例えば、和牛のすじ肉を使用したおでんは西日本で約72.1分、東日本では48.4分で調理されることが示されており、この違いが地域の食文化にどのように影響しているかを説明してくれます。また、はんぺんのような軽い具材は、調理時間が短い東日本で多く使われる傾向にあることも顕著です。
おでんと地域文化
本書では、おでんが地域性を持っていることも掘り下げられており、各地の「種もの」や調理法に見られる独自の特徴が取り上げられています。静岡おでんに使われる黒はんぺんや、九州の味噌おでんなど、地域ごとの食材の使い方には興味深い差異があり、その背後には土地の風土や歴史が隠れています。
また、従来のおでんが家庭料理として広まった時代背景や、コンビニでの普及、そして現代の劇場型おでんの進化についても触れられており、時代の流れとともに変化してきた日本の食文化をありのままに伝えています。
おでんの魅力を探る旅
『おでん学!』は単なる料理本にとどまらず、日本の食文化や社会に関する深い考察がなされています。司馬遼太郎氏が述べた「おでんは多様性の象徴」という言葉が印象的で、今の社会の多様性と包摂を映し出すおでんの姿は、私たちにとって非常に示唆に富んでいます。
本書の執筆を担当した紀文食品の広報室の萩原ゆみ氏は、「おでんにはその土地ならではの風土と歴史が詰まっており、私たちの生活と切り離せない存在である」と語っています。おでんを囲むことで地域の人々が集い、コミュニティの絆を深める場ともなりえるのです。
書籍情報
『おでん学!』は2025年12月10日発売で、定価は本体価格1,200円(税別)です。また、特典としておでんの種もの図鑑も収録されています。おでんの多様性を学び、その歴史や文化を感じることで、私たちの食生活がより豊かになることを願います。
興味を持った方は、ぜひ書店やオンラインで手に取ってみてはいかがでしょうか。