缶メーカーのエコ革命
2024-12-20 09:54:48

老舗缶メーカーが挑む!グリーンスチール全面採用のエコ革命

老舗缶メーカーが挑む!グリーンスチール全面採用のエコ革命



創業118年を誇る側島製罐株式会社が、環境問題に立ち向かう新たな挑戦を始めました。2023年から導入したのは、CO2削減を実現する「NSCarbolex® Neutral」と呼ばれるグリーンスチール。これを使った缶製品の販売活動に乗り出しましたが、当初は市場からの反応は冷ややかでした。

グリーンスチールとは?



グリーンスチールは、日本製鉄が提供する低CO2鋼材のこと。具体的には、製造過程で発生するCO2を削減する仕組みを取り入れています。側島製罐は、この優れた材料を使った製品を市場に提供することで、持続可能な環境作りに貢献したいと考えています。ところが、環境への配慮が強調されるものの、実際に顧客がその価値を感じるには至らなかったのです。

自社製品への全面採用



そこで側島製罐は、顧客にその魅力を伝えるための戦略を練りました。低CO2の缶製品だけをリリースしても、顧客の興味を引くことが難しいと認識。彼らは自社の看板商品、全23色・6形状のカラフルなスチール缶「Canday缶」への全面採用を決定しました。これにより、缶製品を実際に手に取ってもらう機会を創出し、直接的な体験を通じて環境意識を高める狙いです。

環境意識の変革



2023年10月からの取り組みで、2024年12月現在、側島製罐は200トンのグリーンスチールを調達し、これによって400トン以上のCO2削減に成功しました。この実績は、約170万缶相当の製品を通じて達成されており、その大部分が「Canday缶」に使用されています。

代表取締役の石川貴也氏は、「環境意識がまだ十分ではない今、私たちがまず示さなければならないのは覚悟です。私たちの製品を通じて、未来の環境や社会への影響を考えるきっかけを提供したい」と思いを語ります。この姿勢こそが、缶メーカーとしての彼らの使命であり、地道に環境意識を育てていくプロセスがこの取り組みの根幹をなすのです。

高いリサイクル率とエコフレンドリーな未来



「Canday缶」は、90%以上のリサイクル率を誇ります。グリーンスチールの導入によって、さらにエコフレンドリーな価値が付与されることとなり、環境への配慮を全面に打ち出して今後も製品展開を続ける意向です。

業界全体が環境問題に取り組まざるを得ない現在、側島製罐が示すエコの姿勢は、缶業界にとっての新たな指針ともなりえるでしょう。環境意識を高め、持続可能な未来を築くために、缶メーカーとしての挑戦はまだ始まったばかりです。彼らは確かなビジョンをもって、一歩ずつ前進を続けています。


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