環境への配慮が生んだ、きものブレインのNOP認証シルクの魅力
新潟県十日町市に本社を置く株式会社きものブレインが、世界初となるエコサートによるNOP認証を取得した無菌養蚕のシルクを発表しました。この取得は、オーガニック認証の新たな一歩を記し、これまでの養蚕の常識を覆すものです。では、この画期的な技術とその背景について詳しく見ていきましょう。
無菌養蚕技術がもたらすもの
きものブレインは、10年間にわたる継続的な研究と開発の結果、無菌環境下での養蚕技術を確立しました。この無菌養蚕技術は、蚕が病気にかかるリスクを減らし、季節の制約を受けずに安定したシルクの生産を可能にしています。年間生産量は約3.5トンに達し、国内外で広く利用されています。無菌環境で育てられた蚕から得られるシルクは、化粧品や医薬品の材料としても非常に高く評価され、大きな需要を誇っています。
NOP認証取得の背景
今回取得したNOP認証は、アメリカ農務省が定める有機認証プログラムであり、これを取得するためには厳格な基準をクリアしなければなりません。きものブレインの養蚕チームは、桑葉の生産業者と連携し、約2年の準備期間を経て申請しました。2025年2月には正式な認証を取得し、無菌養蚕の安心・安全なシルク製品が公式にスタートしました。
環境に優しい素材の選定
きものブレインでは、桑葉などの人工飼料原料についても、認証を受けた素材を優先的に使用しています。温度や湿度が厳格に管理された施設でシルクを生産することにより、持続可能な方法で環境に配慮した製品を提供しています。
Itoguchi(イトグチ)シリーズのご紹介
また、同社もスキンケアブランド「Itoguchi」を展開しており、NOP認証を取得したシルクを活用した「シルク仕込みスキンケアシリーズ」を発売しています。このシリーズは、化粧品の品質を高める成分が含まれており、使用者の肌に優しい配慮がされています。
未来に向けた取り組み
きものブレインは、NOP認証の取得にとどまらず、さらなるサステナビリティに向けた製品開発や取り組みを続けていく方針です。高品質なシルク製品を通じて、環境に優しい未来を支える一員としての使命を果たしていきます。
エコサートとは
今回認証を行ったエコサート(ECOCERT)は、フランスに本部を置く国際的な有機認証機関であり、厳しい環境基準や社会的基準に基づき、様々な分野での認証を行っています。1991年の設立以来、有機農業のみならず、多岐にわたる分野において持続可能な発展を推進しています。
会社概要
きものブレインは20年以上の歴史を持ち、着物のアフターケアソリューションに加え、無菌養蚕の事業を行っています。その取り組みは、地域経済の発展にも繋がり、持続可能な地域づくりに貢献していると言えるでしょう。
最後に、私たちが選ぶ製品が環境に優しい選択であることを考えながら、心豊かなくらしを楽しむことができるような未来を期待したいと思います。