日本人の髪色を革新する新技術
ヘアカラーの世界が進化しています。ホーユー株式会社が最近発表した新しいヘアカラー技術は、日本人の持つ独自の毛髪メラニンに着目し、さらなる髪色の表現を可能にするものです。この技術により、今までにない幅広いカラーバリエーションが活用できるようになるというのです。
研究の背景
ヒトの髪色は、主にメラニン色素によって決まります。ホーユーは、特に日本人の毛髪におけるメラニン顆粒の大きさとその分布を詳細に調査してきました。その結果、日本人の毛髪には欧米人よりも大きなメラニン顆粒が多数存在することを発見。この特定の領域を「リングゾーン」と名付け、さらにメラニン顆粒が集中している部分を「ヘビーメラニン」として、重要な研究対象にしてきました。その成果として、これらのヘビーメラニンを効果的に分解し、同時に美しい髪色を実現する新しいカラー技術が確立されたのです。
技術の進化
この新技術の鍵となるのが、ヘアカラーのアルカリ成分である過炭酸ナトリウムです。研究により、過炭酸ナトリウムが毛髪コルテックスの外周部のメラニンを選択的に分解できることがわかりました。これにより、リングゾーンのヘビーメラニンを効果的に分解し、美しい発色が可能になるのです。
また、日本の環境においては、髪のダメージや生活習慣で金属が付着し、ヘアカラーの鮮やかさを妨げることが分かりました。これに対応するために、特定のキレート剤を高配合することで金属の影響を抑制し、どんな毛髪でも安定的に色が発色できる新しいアプローチが開発されました。
未来のヘアカラー
ホーユーは、これからも新たな価値を創造し続ける姿勢を貫きます。2030年までの「イキイキ・ワクワクビジョン」のもと、顧客に彩りを提供し、環境への配慮も両立させながら、より豊かで持続可能な社会の実現に向けて邁進しています。
ホーユー株式会社について
ホーユーは1905年に創業以来、ヘアカラーや頭髪化粧品の研究・製造・販売を手掛け、国内シェアNo.1を誇る企業として成長を続けています。2023年には100年を迎え、さらなる国内外への事業展開や安全性に関する新しい研究を続けることで、次の100年へと向けた進展を目指しています。
この新たなヘアカラー技術によって、これからのヘアスタイルの可能性は大きく広がることでしょう。ぜひ、今後の製品に注目してみてください。