キリングループが発表した「環境報告書2025」の全貌
2025年6月30日、キリンホールディングス株式会社は新たに「環境報告書2025」を公開しました。この報告書は、企業の環境経営に関する透明性を向上させるために作成されており、特に昨今の気候変動に関連するリスクへの対策と、今後の取り組みについて詳述されています。
環境経営情報の統合開示
今年の報告書には、複数の国際基準やフレームワークに基づく情報が統合的に開示されています。これには、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)およびTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)に加え、ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)が示したIFRS S1号およびS2号も含まれています。これにより、キリングループは短期、中期、長期の環境関連リスク・機会について、戦略や活動を一貫して示しているのです。
気候変動の影響を再考
実際、最近の気候変動はキリングループの事業活動に深刻な影響を及ぼしています。2024年には北米のクラフトビール会社がハリケーンの影響を受け、オレンジの供給元でも熱波が続き、供給が滞りました。これらの現象を受けて、同社は環境課題への取り組みの重要性を再認識し、今後も持続可能なビジネスを目指す姿勢を強化しています。
新取り組みの紹介
特に注目すべきは、「氷結®mottainaiプロジェクト」の立ち上げです。2024年には新たに「キリン氷結®mottainai 浜なし」と「キリン氷結®mottainai ぽんかん」が発売され、これによって大きなフードロス削減が実現されました。具体的には、「浜なし」約34,000個及び「高知県産ぽんかん」約20万個の削減に貢献。
また、サプライヤーとの連携によるプロジェクト「Re-In-Can Ation」も2025年に立ち上がります。これは、持続可能な容器包装を目指すもので、リサイクルアルミニウムや低炭素の一次アルミニウムを使用することでGHG排出量の削減を図ります。
過去の成果と今後の展望
2024年からは「キリンサプライチェーン環境プログラム」がスタートし、自社だけでなくサプライチェーン全体でもGHG排出量削減に向けた取り組みが進められています。このプログラムに協賛する20社との連携により、より正確にGHG排出量を把握し、効果的な削減につなげていく方針です。
キリングループは、環境問題に総合的に取り組むことで、持続可能な社会の実現を目指しています。生物資源や水資源、容器包装、気候変動といった領域において、今後もさらに積極的に「ポジティブインパクト」を創出していくことを誓っています。これからの進展に期待が高まる中、キリングループの取り組みから目が離せません。
さらに詳しい情報については、
キリングループの公式サイトをチェックしてください。