阪神淡路大震災の記憶をつなぐチャリティーロックフェス開催
2025年5月18日に行われた「COMING KOBE25(カミングコウベ25)」は、阪神淡路大震災からの復興を反映したチャリティーロックフェスです。今年で開催から30年を迎えるこのイベントは、神戸の魅力と震災の歴史をともに感じる貴重な機会です。主催する株式会社Grandeurが協賛し、同社が運営するスーツサロン「A. tailor(エーステーラー)」もブース出店し、訪れた人々に特別な体験を提供しました。
「COMING KOBE」は、震災後の復興を遂げた神戸でスタートし、全国の災害被害に苦しむ地域に希望を届けることを目的としています。阪神淡路大震災からの教訓を生かし、未来の災害リスクを減らすための取り組みを続けています。
記憶を風化させない
このイベントの特徴は、参加者が震災の記憶を語り継ぎ、そこから得た教訓を社会に生かすことを目指す点です。会場には神戸港震災メモリアルパークがあり、震災時の姿を留めたメリケン波止場もその一部として保存されています。
この日、約1万4,230人の来場者が集まり、727万円を超える寄付金が集まり、被災地域への支援がなされることになりました。この募金は、震災の経験を追体験し、参加者が関わることで地域への思いを強める機会にもなりました。
Grandeurの思い
株式会社Grandeurの代表取締役田中雄大氏は、1995年の震災時に大阪に住んでおり、当時の苦労を耳にしていたことから、震災の記憶を風化させず、未来の災害被害を減らすという理念に共感し、参加を決意しました。その背景として、A. tailorの店長が学生時代に「COMING KOBE」の運営メンバーであったことも影響していると言います。
「普段の生活を取り戻すことが大切であり、私たちが理想の人生を創造するためには、安心して暮らせる社会基盤が必要です」と語る田中氏の思いは、今後の活動にも強く影響を与えています。
A. tailorのブースとボランティア活動
A. tailorは、オーダースーツを提供する店舗として、多くのビジネスパーソンに利用されています。イベントでは、無料で採寸を行い、オリジナル採寸カードをプレゼントしました。また、募金活動やチャリティグッズの販売、駐車場誘導など、スタッフがボランティアとして参加しました。
地元で被災した当事者や、他の震災を経験したスタッフが参加し、訪れた人々と復興に関する話を交わすことで、コミュニケーションの場ともなりました。
また、台湾ブースの設置も新たな試みとして注目を集め、音楽と国際交流の促進が行われ、さらなる支援の機会を広げることが期待されています。
Grandeurのビジョン
株式会社Grandeurは「誰もが輝き、活躍する社会を創造する」をビジョンに掲げ、様々な事業を通じて、多くの人々が自身の理想の人生を実現する手助けをしています。スーツを通して人々の自信を引き出し、防災の重要性を伝えていくと同時に、地域社会の復興にも貢献していく姿勢が伺えました。
復興と減災の意義を感じながら、多くの参加者とともに歩んでいく「COMING KOBE25」。このイベントを通じて、震災の記憶を後世に語り継ぎ、より良い未来を築くための取り組みを進めていきたいですね。