地元の魅力を再発見！久留女木棚田での綿花プロジェクトについて

久留女木棚田×遠州織物プロジェクト

2026年に開催される「全国棚田サミット」を見据えた大規模プロジェクトが、浜松市の久留女木棚田で進行しています。この取り組みは、地域の伝統産業である「遠州織物」と、環境保全や生物多様性への配慮を目指しています。

綿花栽培を通じた地域振興

久留女木の棚田では、2023年から企業と地域住民が協力して綿花栽培を行い、その成果をもとに遠州織物の商品を製作しています。このプロジェクトには、地元の農家やアパレル企業「HUIS（ハウス）」が参加し、綿花の種まきイベントが2024年5月11日に予定されています。

このイベントには、地元の耕作者や一般参加者が集まり、実際に種をまく体験ができます。これにより、参加者は単に作業に加わるだけでなく、地域の伝統や産業への理解を深めることができる機会となります。

プロジェクトの目的と期待される成果

このプロジェクトの主な目的は、休耕田の再生や多面的な機能を持つ棚田の魅力を広めることです。特に、遠州織物の魅力を地域に根付かせることが重要視されており、綿花はその鍵を握っています。プロジェクト初年度には、棚田産の綿を15%含む衣類が製作され、全国で販売されました。

さらに、2024年の収穫分に関しては、地元の多機能型事業所が協力し、製品化に向けた準備が進められています。このように、地元の産業を盛り上げるだけでなく、社会貢献をも視野に入れた取り組みが行われているのです。

支援の輪が拡大中

「久留女木地域振興協議会」とその関連の耕作者グループ「竜宮小僧の会」は、地域住民や行政と連携し、持続可能な棚田の保全を目指しています。彼らは、棚田での田植えや稲刈りイベントを企画し、地域の活性化に尽力しています。

さらに、プロジェクトを通じて、地元の小中学校との連携も行われ、子供たちに実際に種をまく体験を提供しています。これにより、次世代への知識の継承が期待され、地域の持続可能な発展につながるでしょう。

アパレル産業との共創

HUISは、このプロジェクトによる綿花を用いた製品作りを行っており、その製品は全国で広く流通しています。特に、遠州織物の特徴を生かした衣類は、厚い支持を受けており、産地の魅力を伝える役割を担っています。

プロジェクトを進める中で、「農業×福祉×繊維業」との新たなつながりも生まれており、地域の未来に向けた新たなビジョンが描かれています。

期待される未来

久留女木棚田とHUISによるこのプロジェクトは、単なる綿花の栽培に留まらず、地域の風土や自然環境を大切にしながら発展している取り組みです。これからも、地域の環境保全と伝統産業の振興を両立させることで、浜松市のみならず、全国にその魅力を広げていくことでしょう。私たちもこのプロジェクトに関心を持ち、支援していくことが重要です。