OTBの「MEMORABILE. IPERMODA」展がローマで開催
国際的なファッション&ラグジュアリーグループOTBが、ヴィクター&ロルフ、ディーゼル、メゾン マルジェラ、マルニと共に、「MEMORABILE. IPERMODA」展をローマのMAXXI国立21世紀美術館で開催します。この展覧会は11月27日に幕を開け、2025年3月まで一般公開されています。
展覧会のコンセプト
「MEMORABILE. IPERMODA」とは、ファッションを通じて現代社会や文化について考察を深める道具として位置づけられています。各ブランドの象徴的な作品やアーカイブからの資料が展示され、来場者はOTBの美的価値観と創造性に深く触れることができるでしょう。特に、現代ファッションが社会的、経済的、文化的、政治的な変化にどう応えているかを探るための視点が提供されます。
ヴィクター&ロルフのアイコニックな作品
この展覧会では、ヴィクター&ロルフが主力として扱われます。特に注目すべきは、2023年春夏オートクチュールコレクションからの「Late Stage Capitalism Waltz」の美しいドレスです。このドレスは、夢のようなチュールのボールガウンや脱構築的なシルエットが特徴で、同ブランドのクリエイティブなエッセンスを見事に体現しています。また、2008年秋冬プレタポルテ・コレクションからは、オートクチュールの精緻さと革新性を融合させた「NOコート」が展示されています。この作品はファッションの新たなスタンダードを打ち立て、観客の心をつかむことでしょう。
ディーゼルの革新
ディーゼルは、2023年春夏プレタポルテコレクションのマイクロトップとアイコニックなベルトスカートを展示します。特に印象的だったのは、ランウェイ中央に設置された世界最大のインフレータブル・スカルプチャーで、当日の公演では約5,000人の観客を魅了しました。このショーは、クリエイティブ・ディレクターのグレン・マーティンスがファッションシステムのルールを変革し、ファッションの民主化を追求したものです。
メゾン・マルジェラのアートな視点
メゾン・マルジェラでは、ジョン・ガリアーノがデザインした2017年の「アーティザナル」秋冬コレクションからの作品が出展されます。このコレクションは、過去と現在を照らし合わせつつ、変革と技術革新を通じて未来を描く力を持っています。普遍的なグラマリーを取り入れ、未来への希望を表現するこのラインアップは、新たなものへの渇望に満ちています。
マルニの魅力
最後に、マルニはパリで発表した2024年春夏コレクションから、国際的なセレブリティが着用したドレスを展示します。フランチェスコ・リッソによるデザインは、ボリューム、シェイプ、構造を巧みに操作しています。特に注目されるのは、花のパッチワークで装飾された砂時計型のドレスです。このドレスは、手刺繍や独特の仕上げが施されており、マルニの革新的な職人技を象徴しています。
ファッションとアートの融合
このような権威ある美術館で展覧会を開催するOTBブランドは、ファッションとアートの密接な関係を際立たせています。各ブランドのクリエイティブディレクターは、独自の視点でファッションの未来像を描き、その過程で新たなアイデンティティを築いてきました。
「MEMORABILE. IPERMODA」は、ファッション、サステナビリティ、メイド・イン・イタリーというテーマで展開される3年ごとのプロトコルの一環でもあり、参加者は現代ファッションの核心を探る貴重な機会を得られることでしょう。この展覧会は、OTBの持つブランドの魅力を再確認し、ファッションが持つ可能性を広げていく場となります。