沖縄初、食用植物の種から生まれたSAFを利用したフライトが実現！

沖縄県での新たな挑戦

2025年3月25日に、沖縄県の空に新しい風が吹き込むことになります。食用には適さない植物の種子から生成された国産の持続可能な航空燃料（SAF）が、那覇発宮古島行きのフライトで利用されるのです。このフライトは、日本トランスオーシャン航空株式会社（JTA）が運航し、これが沖縄県内での国産SAFを用いた初の試みとなります。

この取り組みは、株式会社J-オイルミルズ、日本トランスオーシャン航空、太陽石油株式会社、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）などが参加する共同プロジェクトの一環として実施されます。燃料には、沖縄県内で採取したテリハボクとポンガミアの種子が利用され、これをSAFに変換することで、持続可能な航空業界の実現に向けた強い意義を持つことになります。

背景

航空業界では、二酸化炭素（CO2）排出量の削減が大きな課題です。日本政府は2030年までに、ジェット燃料使用量のうち10%をSAFに代替することを目指しています。この背景には、廃食用油を原料とするSAFの提案があり、日本では年間最大13万トンの廃食用油が利用できますが、資源の多様化が必要とされています。

専門的な取り組み

株式会社J-オイルミルズは、このプロジェクトにおいてテリハボクとポンガミアの種子からサステイナブルな燃料を製造する技術を開発しました。生成されたニートSAFは国際品質規格に適合しており、太陽石油が従来のジェット燃料とミックスし、JTAのフライトで使用します。このSAFは、食用に適さない植物から生成されるため、食糧競合問題にも配慮された素晴らしいソリューションです。

フライト情報

実施されるフライトの詳細は以下の通りです：

- 実施日：2025年3月25日（火）
- 便名：JTA565便（沖縄那覇発宮古島行、定刻15時35分）
- 機材：ボーイング737‐800型機

今回のフライトは、沖縄県における持続可能なエネルギーの利用と地産地消の意義を物語っています。多様な植物から生まれるSAFは、未来の航空業界における新しいビジネスモデルの創出を促すとともに、地域資源の有効活用にも繋がるでしょう。

各関係者の貢献

このプロジェクトに参加する各企業には、それぞれの役割があります。J-オイルミルズは、食用に適さない植物の利用により、SAF普及の促進に貢献しています。JTAは、このフライトを運航し、将来的には全燃料の10%をSAFにする目標を掲げています。太陽石油も沖縄でのSAF供給を計画しており、NEDOは研究支援を通じて安全な燃料開発を進めています。