花王が開発した新処方の日焼け止め
花王株式会社が、紫外線吸収剤を含まない新しい日焼け止めを発表しました。この製品は、肌の負担を軽減しながら、十分な紫外線防御効果をもたらすことを目指しています。近年、消費者の間では「肌にやさしい」「刺激が少ない」といった要求が高まっており、特に紫外線吸収剤フリーの日焼け止めが求められていますが、現在使用されているものは全体の1割弱に過ぎません。
新たな紫外線防御のメカニズム
従来、紫外線防御剤として使用されるのは、油に溶け込みやすい紫外線散乱剤でした。そのため、オイルベースの製剤が主流でしたが、こちらは肌に重いため重くなり、白浮きが発生しやすいという課題がありました。対策として、ウォーターベースの製剤が考案されましたが、散乱剤が水にうまく分散しなかったため、高い防御効果を得ることが難しい状況でした。
花王はここで新たな発想として、紫外線散乱剤を特殊なカプセルに包み、水と油の両方に適応できる型を開発しました。この技術により、紫外線散乱剤が肌にしっかりと密着し、隙間なく膜を形成することで、優れた紫外線防御が可能となりました。
新処方による評価結果
この新処方の効果を確かめるため、紫外線散乱剤を含む新製品と従来の日焼け止めを比較実験しました。その結果、新処方は従来の製品に比べて紫外線吸収効果が顕著に向上し、白浮き現象も抑えられました。実際に肌に塗布すると、その感触はみずみずしく、自然な仕上がりとなりました。
今後の展開
このように、花王の新しい日焼け止めは「肌にやさしい」というニーズに応えた製品になっています。将来的には、より多くの消費者が毎日使用したくなるような製品を開発し、グローバルな市場にも展開していく計画です。私たちの肌をしっかりと守ってくれるだけでなく、使い心地も良い新しい日焼け止めに期待が高まります。
肌に負担をかけず、安心して使い続けられる日焼け止め。花王の研究者たちの努力の賜物となったこの新処方に、ぜひご注目ください。