大阪文化服装学院が魅せる“持続可能なドレーピング”
先日、大阪文化服装学院(OIF)が「大阪・関西万博」のポルトガルパビリオンにおいて、ライブパフォーマンス「持続可能な素材によるドレーピング」を成功裏に開催しました。このプロジェクトは、ポルトガル繊維・服飾協会(ATP)による国際共同プロジェクトで、学生たちがサステナブルな素材を用いて即興で衣服を制作する様子を来場者に披露するというものです。
ドレーピングの魅力を体感
このイベントは、2025年6月12日から6月15日までの期間中、ポルトガルパビリオン内のイベントスペースで行われました。ATPメンバーの5社から提供されたサステナブル素材を基に、OIFのスーパーデザイナー学科の生徒たちが自らの創造力を駆使して立体裁断技術を用いる様子は、来訪者から非常に高い評価を得ました。
参加者は、ドレーピングの過程を近くで見ることができ、サステナブルな素材の魅力と、伝統を受け継ぎつつ新しい形に変化していく様子を楽しむことができました。このライブパフォーマンスを通じて、ファッションと環境問題への意識が高まることが期待されています。
OIFの万博連携プロジェクト
今回のドレーピングイベントは、OIFが実施した「TGC in 大阪・関西万博」での作品出展に続く、万博連携プロジェクトの第2弾となります。気候変動や環境問題への関心が高まる中、OIFも積極的にサステナビリティをテーマにした取り組みを進めています。9月には、大阪ヘルスケアパビリオン「リボーンチャレンジ」での新たなプロジェクトへの参加も予定されています。
ポルトガルのサステナブル素材
ドレーピングは、立体的な衣服制作の技術ですが、今回のプロジェクトが使用したポルトガルの素材は、すべて環境に配慮したものです。日本国内でも持続可能な素材に対する関心が高まっている中で、ポルトガルの繊維業界はエコ素材やアップサイクル技術の推進により、国際的にも高く評価されています。
特に、このプロジェクトを主導したATPのManaging Director、ソフィア・ボテーリョ氏の強い提案によって実現しました。彼女は国際連携とサステナビリティ戦略を担い、環境負荷を低減するための新たなプロジェクトを積極的に進めてきました。ここでは、OIFの学生たちが彼女のビジョンに共鳴し、サステナブルな未来を構築する役割を果たしています。
OIFの将来像
創立から78年の歴史を持つOIFは、国内外のファッション教育機関との連携を深め、国際的な人材育成にも力を入れています。特に、デジタル技術の発展に対応するために、デジタルコンテンツへの投資を進めています。また、2026年には「ヴォートレイル ファッション アカデミー」という新しい校名に生まれ変わります。
今後もOIFは、ファッションを通じて社会に貢献し、持続可能な未来を提案し続けることが期待されています。今回のイベントを通じて、多くの人々にサステナブルなファッションの魅力を伝え、次世代のファッションリーダーを育成する一翼を担っていくでしょう。