doublet 2026年春夏コレクションの新たな挑戦
2026年春夏コレクションで、ファッションブランド「doublet(ダブレット)」が提案した新たな試みとして、サステナブル素材「BANANA CLOTH(バナナクロス)」の採用が注目を浴びています。この天然繊維は、廃棄されていたバナナの茎から作られ、その特性を最大限に活かした魅力的なアイテムが多数展開されました。
感謝の気持ちをテーマにしたコレクション
doubletが展開したコレクションのテーマは「いただきます」。これは日本語に込められた、命や自然への感謝の思いを表現しています。コレクションの中には、ラディッシュやキャロット、卵といった食材をモチーフにしたユニークなデザインが多くあり、その中にバナナの皮を模したドレスが含まれていました。このドレスは、外皮のようなレイヤーや、前面ジッパーで皮をむく動作を再現するなど、遊び心溢れる演出が施されています。見る人に強い印象を残すルックとなっています。
会場はまるで農場を模した演出が施され、干し草が敷き詰められた空間でコレクションが発表されました。自然とのつながりを強く意識したこの空間は、料理性と視覚的な楽しさを兼ね備えた印象的なステージとして多くの来場者を魅了しました。
BANANA CLOTHの魅力
BANANA CLOTHは、約25kgのバナナの茎から500〜750gの繊維を取り出すことができるという効率の良さが特長です。この素材を作る際には新たな水や農薬、肥料は一切使用しないため、地球環境にも配慮されています。また、廃棄物の再利用が進むことで、雇用機会が生まれ、衛生環境の改善にも寄与しています。これまでの天然繊維は栽培から作られていましたが、BANANA CLOTHは「すでにあるものを活かす」という新しいアプローチを提供しています。
doubletの独自のアイデンティティ
doubletは2012年にデザイナーの井野将之によって設立された東京発のブランドです。「違和感のある日常着」をコンセプトに、おしゃれで個性的なアイテムを展開し続けてきました。特に高度な刺繍技術や細部にまでこだわったデザインが特徴で、その実力は世界的にも評価され、2018年には「LVMHヤングファッションデザイナープライズ」のグランプリを受賞しました。
今後の展望
doubletの提案するサステナブルな素材の活用は、今後のファッションシーンにおいて重要な役割を果たすと期待されています。特に、環境に配慮した製品を求める消費者が増える中で、BANANA CLOTHのような新素材がどのように広がっていくのか、非常に楽しみです。コレクションの詳細や新しいアイテムについては、公式サイトやLaunchParkのSNSで随時発信されていますので、ぜひチェックしてみてください。
まとめ
doubletの2026年春夏コレクションは、遊び心や文化を大切にした革新的な提案であり、サステナブルな未来を考える一歩となっています。BANANA CLOTHの素材としての特性も活かしつつ、ユニークなデザインを通して、ファッションにおける新たな可能性を切り開いています。ファッションと環境の両立を目指すdoubletの取り組みに、これからも注目したいですね。