スマートフォン使用時の口臭をガムで解消する新研究
近年、私たちの生活に欠かせないスマートフォン。しかし、その長時間使用が引き起こす健康への悪影響について、研究が進められています。特に、スマートフォンを使うことで発生する口臭の増加が問題視されているのです。株式会社ロッテが最近発表した研究によると、ガムを咀嚼することで、スマートフォン使用時に増加する口臭を抑える効果があることが確認されました。この研究結果は、2025年発行の学術雑誌『薬理と治療』に掲載される予定です。
研究の背景
スマートフォンの普及と共に、多くの人々が長時間にわたって画面を見続け、姿勢の悪化やドライアイといった身体的な問題を抱えるようになりました。また、心理的なストレスが増すことも指摘されています。ストレスが口腔乾燥を引き起こし、それが口臭の原因となることが知られています。つまり、スマートフォンの長時間使用は、口臭の原因にもなるという考え方が生まれました。そこで、ロッテではこの因果関係を探るため、ガムの咀嚼が口臭成分の発生を抑制するかどうかを検証しました。
研究の方法
本研究では、20~60歳の健常な男女26名を対象にしたランダム化クロスオーバー比較試験が行われました。各参加者は30分間スマートフォンを使用し、その使用中にガムを咀嚼した場合と咀嚼しなかった場合での口腔内の口臭成分を測定。結果として、ガム咀嚼を行った場合、口臭成分の増加が有意に抑制されることが確認されました。具体的には、揮発性硫黄化合物と呼ばれる口臭の原因となる成分が、ガムを噛むことで減少したことが明らかになりました。
研究結果
研究結果によると、何も咀嚼しなかったグループでは、スマートフォン使用前後で口臭成分が有意に増加しました。一方、ガム咀嚼を行ったグループでは、この増加が抑えられました。このことから、ガムを噛むことがスマートフォン使用中の口臭対策に有効であることが示されました。
ロッテの取り組み
ロッテでは、これらの研究から得た知見をもとに、今後も様々な自治体や研究機関、企業と連携して、私たち日常における“噛む”行為がどのように心や体に影響を与えるのかを探っていく方針です。また、『噛むこと研究部』を設立し、より多くの人々にガムの健康効果を伝える活動を進めていく予定です。
スマートフォンを使う時間が長くなっている現代社会では、ガムを噛むことが新たな健康づくりにつながるかもしれません。この研究結果をもとに、日常に“噛む”習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか?ガムの持つ力で、口臭を気にすることなく快適なスマートフォンライフを楽しんでください。