声舞劇『終活を始めた途端、55歳の息子が帰ってきました』全国ツアー決定
2026年4月、東京シアター1010を皮切りに全国各地で上演される声舞劇『終活を始めた途端、55歳の息子が帰ってきました』の記者発表が行われました。この作品は、母・晴恵役を泉ピン子、息子・達彦役を佐藤隆太が務めます。さらに、達彦の妻である雅代役に星野真里、晴恵の親友である中野真智子役にあめくみちこが登場します。脚本・演出はシライケイタさんが担当し、原作は保坂祐希の小説『死ね、クソババア!』です。
物語の背景とテーマ
物語は、若い頃に母に暴言を吐いて家を出た息子が、55歳になって突然帰ってくるところから始まります。長年疎遠だった母親と息子が、いかにして向き合い、再び家族の絆を取り戻す過程を描いています。親子や夫婦の葛藤を含む「あるある」なエピソードが盛り込まれており、多くの人々が共感できる内容となっています。
泉は「声舞劇」という新たな形に疑問を持ちつつも、作品への期待感を語りました。一方、佐藤は朗読形式の作品が、観客と一緒に物語を創る感覚を強くすることを嬉しく思っていると述べています。
キャスト陣の意気込み
舞台で演じることの楽しさや、他のキャストとの関係構築に対する期待を語る泉に対し、星野は母としての役割の中で、どのようにコミュニケーションを取るか楽しみだと語っています。あめくも、友人としての大切さを再認識する役どころに緊張しつつも、その関係性が徐々に深まることを希望しています。
泉はこれまで経験した朗読劇の面白さを強調し、観客と共に作品を一緒に創り上げる感覚こそが、作品の新しい楽しみ方だと力説しました。その結果、この舞台も同様に多くの魅力を引き出したものになるでしょう。
原作から舞台へ
原作者の保坂は、作品が舞台化されることに感激しており、個性豊かな登場人物たちを演じる俳優たちの存在が、物語を新たな形で生み出すことへの期待感を抱いています。
また、脚本・演出のシライは、主人公晴恵やその友人のキャラクターが、彼自身に近い世代であることから、共感を持ちながらこの物語に挑むことの意味を強調しました。人生のさまざまな出来事を経て、最終的には生きる喜びを感じられる作品にしたいと考えているとのことです。
公演詳細とチケット情報
声舞劇『終活を始めた途端、55歳の息子が帰ってきました』は、2026年の春から全国を巡ります。東京公演は4月25日、26日、シアター1010で行われ、その後も多くの地域での上演が予定されています。チケットは全席指定で8000円、25年10月29日からプレイガイド先行販売が開始されます。
最後に、泉はこの作品を観ることで素敵な思い出を作ってほしいという思いを熱く語り、希望に満ちた笑顔で会見を締めくくりました。観客にとっても心温まるひとときとなることでしょう。