持続可能な畜産モデルを実現する新たな取り組み
最近、スターゼンが手掛ける和牛の肥育に関する新しい取り組みが注目を集めています。このプロジェクトでは、温室効果ガス(GHG)の削減を目指し、持続可能な畜産経営の実現を図っています。農場における環境対策を「価値」として位置づけ、適切に還元することで、次世代へ繋がる畜産モデルの構築を推進しています。
この取り組みは、北海道のはまなか牧場において「AjiPro®‑L」と呼ばれる特別な飼料を牛に与えることから始まっています。これにより、牛の増体が効率的に進み、肥育日数の短縮と枝肉重量の増加が実現されています。具体的な数字として、肥育段階において体重の増加量が1日当たり約10%向上し、枝肉も平均で約23kgの増加が見られました。
温室効果ガス削減の背景
このプロジェクトを背景としているのは、気候変動に関連する重要な課題です。サプライチェーン全体でGHGの削減に向けた取り組みが求められる中、スターゼンが進めるこのプロジェクトは、農業における環境対策がもはや避けられないものとなっていることを示しています。こちらのトライアルでは、年間で約100トンのGHG削減が期待され、その結果が農業経営にどのように還元されるのかが注目されています。
持続可能な畜産の未来
スターゼンは今後も、AjiPro®‑Lを用いた和牛の肥育を継続し、生産性や肉質についての多角的な検証を行っていく予定です。また、環境に優しいブランド牛の開発や、海外市場への輸出に向けた付加価値の向上も視野に入れて取り組んでいます。これにより、環境負荷の軽減と生産性向上を両立させ、持続可能で選ばれる和牛ブランドの確立を目指すとしています。
サステナビリティに対する強い思い
この取り組みに関してサステナビリティ担当者は、「環境負荷の低減と生産性の向上は両立可能である」との強い信念から始まったと語っています。畜産産業が地域経済や食文化を支える重要な役割を果たす中で、持続可能な形での進化が求められています。この導入により、肥育期間の短縮が生産性向上とGHG排出削減を両立することができるのです。
AjiPro®‑Lとは
AjiPro®‑Lは、味の素株式会社が2011年から販売している牛用アミノ酸リジン製剤です。牛の第一胃ではリジンが分解されるため、現在のところ栄養として利用するのが難しい状況ですが、AjiPro®‑Lを通じて効率よく小腸に届けることができるため、実際の生産性向上と飼料効率を高める効果が期待されています。
このように、スターゼンの新たな取り組みはただのビジネスモデルにとどまらず、環境との共存を目指す持続可能性を重要視したプロジェクトであることがわかります。これからの時代に必要な選択となるでしょう。