築野グループの化粧品研究が新たな地平を切り開く
和歌山県に本社を置く築野グループ株式会社は、2025年12月に横浜で開催される第3回日本化粧品技術者会学術大会に参加し、驚くべき研究成果を2題発表します。この大会は、国内最大級の化粧品技術の祭典であり、業界関係者が最新の知見を共有し、化粧品産業全体の発展に寄与することを目的としています。特に、築野グループが発表するのは、米ぬかから抽出したユニークな成分に関するもので、さまざまな美容効果が報告されています。
米ぬか由来リン酸マグネシウムの機能性
ひとつ目の演題は、「米ぬか由来リン酸マグネシウムの化粧品における機能性」というもので、ライスマグネシウムが化粧品にどのように利用されるかが焦点です。これまで主に食品向けに流通していたマグネシウムですが、研究によりそのバリア機能の回復や保湿などの美容効果が確認されています。実際、ライスマグネシウムを配合したジェルを使用した結果、肌のキメやシワが改善したことが明らかになりました。さらに、ライスマグネシウムは脱臭効果も持ち合わせており、アンモニアや酢酸に対して優れた除臭効果を示すことが分かりました。
ライステロールエステルのメイクアップへの応用
もう一つの演題は「コメヌカ油脂肪酸フィトステリルのメイクアップ化粧品への応用」です。米ぬかに含まれる植物ステロールは、自然界に広く存在し、特に玄米の外皮部分に豊富です。築野グループはこの成分を活用し、「ライステロールエステル」という高機能なペースト状油を開発しました。これには、高い密着性と被膜形成能力があり、スキンケアを超えてメイクアップ化粧品への応用が期待されています。
特に、リキッド化粧下地やアイシャドウ、リップスティックにこの成分を配合した結果、肌のバリア機能の向上、毛穴を目立たなくする効果、色持ちやすべり性の向上が確認されました。これにより、今後のメイクアップ製品に新たな価値がもたらされることが期待されます。
まとめ
築野グループは、米ぬかを高度に活用する事業を通じて、美と健康のシンボルであるこの素材に新たな可能性を見出しました。化粧品技術者会学術大会での発表は、業界内外からの注目を集めること必至です。これからも、ますます進化する化粧品業界において、築野グループの研究から目が離せません。