生活クラブが遺伝子組換え生物問題に対する意見を発表
2023年10月15日、生活クラブ事業連合生活協同組合が経済産業省に対し、遺伝子組換え生物に関する新たな規制緩和案に対して意見を提出しました。この改正案は、リスクが低いとされる遺伝子組換え微生物をGILSP区分に追加し、産業利用を促進する内容となっていました。しかし、生活クラブはこの試みが拡散防止措置の緩和を目的としていると捉え、強い反対意見を表明しました。
生活クラブは、設立から57年を迎える消費生活協同組合であり、約42万人の組合員が所属しています。国産中心、添加物削減、減農薬の基準をクリアした安心な食材を提供し、持続可能な社会の実現に向けた活動をしています。このたびの意見提出も、健康や環境に配慮した取り組みの一環として位置付けられています。
提出した意見の概要
生活クラブが提出した意見は、以下の点に焦点を当てています。
1.
拡散防止措置の緩和の懸念:企業の競争力向上を理由に、安全性が担保されていない状況で拡散防止措置が緩和されることは許容できないと強調。
2.
安全性の根拠不足:具体的に「リスクが低い」とされる根拠が示されておらず、一般市民には納得できる情報が提供されていないと訴えています。
3.
国際基準との整合性:OECDなどの国際的な基準と日本の制度との整合性についても明記が求められています。これは、国際基準に基づいた安全な運用がなされているのかどうかの確認ともなります。
パブリックコメント制度の重要性
生活クラブの意見は、単に専門家だけでなく、広く市民から意見を募るパブリックコメント制度を通じたものです。そのため、行政が一方的に安全性を判断するのではなく、一般市民が理解しやすい形での情報公開を求めることが大切だとしています。これにより、より多くの人々が遺伝子組換え生物の問題について知見を持ち、その影響を考えるきっかけが生まれることを期待しています。
生活クラブの理念と活動
生活クラブは、地域生協としての役割を果たし、健康や環境に配慮した商品の共同購入を通じて持続可能な社会の実現を目指しています。また、「つながるローカルSDGs」という考え方のもと、生産者や組合員、地域の人々との協力を大切にし、未来へ向かう活動を続けています。
これまでも環境や社会に配慮した取り組みが多く評価されており、数々の賞を受賞しています。生活クラブの活動に注目が集まる中、今後も彼らの活動が地域社会や環境にどのような貢献を果たしていくのか、引き続き見守っていきたいと思います。
ぜひ、生活クラブの公式ウェブサイトやInstagramもチェックしてみてください。共同購入や参加申し込みも受け付けています。健康で安心、安全な食事を求める方にとって、生活クラブは心強い味方となることでしょう。