ネスレヘルスサイエンス、流動食研究が日本慢性期医療学会で注目の受賞

ネスレヘルスサイエンスの新発見が日本慢性期医療学会を彩る

2025年11月6日と7日の両日、大阪市で行われた『第33回日本慢性期医療学会』において、ネスレヘルスサイエンスによるPHGG配合の流動食に関する重要な研究成果が発表されました。特に注目されたのは、同社が提供する流動食の一つが「優秀演題賞」に輝いたことです。この賞は、学会での発表の中から特に優れた研究に対して授与されるもので、医療従事者や研究者にとって大きな名誉です。

研究の概要と成果

ネスレヘルスサイエンスが研究したのは、PHGG（Partially Hydrolyzed Guar Gum）を使用した流動食の栄養効果です。PHGGは、インドやパキスタンで栽培されるグアー豆から作られる水溶性食物繊維で、主に経腸栄養をサポートするために利用されています。この研究では、経腸栄養を受けている患者における血糖管理やQOL（生活の質）の改善に寄与する可能性が示されました。

経腸栄養の新しいアプローチ

特に注目されたのは、経腸栄養2回投与法の導入による、患者のQOL向上や医療従事者の業務負担の軽減です。具体的な取り組みとして、経腸栄養の投与回数を従来の3回から2回に減少させることで、患者の拘束時間を短縮し、医療スタッフがより質の高いケアを提供できるようにしました。これにより、患者がより良い生活環境で治療を受けられるようになることが期待されております。

症例報告の成果

経腸栄養600kcal/バッグによる2回投与法に関する研究では、糖尿病患者の血糖変動やHbA1cの改善が示されました。14日間にわたる持続血糖モニタリングの結果、全症例で目標血糖範囲を70％以上で維持でき、HbA1cの低下が確認されています。これは、新しい投与方法が糖尿病の患者にとっても有効であることを示しています。