地域と共に進化する医療の制服
広島県福山市に本拠を置く医療法人徹慈会は、新たなプロジェクトを始動しました。地域密着の理念のもと、福山産のデニム素材を使用した病院の制服を、地元企業との協力により刷新する試みです。これにより、医療従事者の働きやすさを改善し、同時に地域のブランド力を高めることを目指しています。
プロジェクトの背景と目的
徹慈会では、「地域と共に歩む医療」を理念とし、地域住民への寄り添いを重視してきました。この度の“制服刷新プロジェクト”は、福山市の地元資源である「福山産デニム」を活用し、医療現場に新たな風を吹き込むもので、職員のモチベーション向上と地域ブランドの発信を実現する狙いがあります。
地元企業との連携
本プロジェクトは、福山市に拠点を置くデニムメーカー、篠原テキスタイル株式会社、カイハラ株式会社、株式会社C2との産業連携によって実現しました。医療と地域産業のコラボレーションによって、地域の魅力を発信しつつ医療現場の働きやすさを追求しています。
制服の特徴
新たに開発された制服は、機能性とスタイリッシュさを兼ね備えています。以下のような工夫が施されています:
- - ストレッチ性と通気性に優れた特殊デニム素材
- - 抗菌・防臭加工を施し、衛生面にも配慮
- - 着脱が容易で、洗濯にも強い耐久性
- - 落ち着いたインディゴカラーで、病院らしからぬデザイン
- - シンプルでありながら、個性を表現出来る色落ち
このようにデニム素材は、通気性や耐久性だけでなく、使い込むほどに風合いが増し、職員の個性を反映させる効果があります。また、従来の白衣とは異なり、柔らかな印象を与えることで、患者様との距離を縮めることが期待されます。
地域ブランドの発信
福山産デニムが医療現場で使用されることにより、地域のシンボルとしての認知度が高まることも見込まれています。今後は、この取り組みを通じて、医療業界への興味を促進し、採用や地域人材育成にもつなげる方針です。
製作中の制服の種類
現在、製作が進められている制服は以下の4種です:
- - ワンピース
- - チュニック
- - スクラブ
- - ホワイトデニム
職種に応じてこれらの制服を選択し、医療従事者が快適に働ける環境を整えています。
理事長のコメント
徹慈会の宇髙毅理事長は、このプロジェクトについて「制服は病院の顔である」と述べ、地域で生まれたデニムを着用することで、患者さんとの距離が縮まることを期待しています。また、地域技術を活用し、職員一人ひとりが地域の一員であるという誇りを持てる制服を作り上げることに確信を持っています。
参加企業のコメント
篠原テキスタイルとカイハラのそれぞれの代表者も、医療とデニムの新たなコラボレーションに感謝の意を表明し、このプロジェクトが福山の魅力を再認識するきっかけとなることを願っています。
今後の展開
新しい制服は2025年の12月頃から、徹慈会グループ内の各施設で順次導入される予定です。導入後は、職員のフィードバックをもとにさらに改良を加え、新シリーズ展開を計画しています。また、地域医療とデニムをテーマにした展示や一般参加型イベントも開催され、地域住民に広く取り組みを知ってもらう機会が設けられる予定です。これからの進展に期待が高まる中、徹慈会の挑戦にぜひご注目ください。