山形の紅花文化を楽しむ新しいクラフトビールが登場!
山形県は、古くから紅花文化を育んできた地域として知られています。この文化を更に広める形で、紅花推進協議会は2025年6月6日、山形市で「BENIBANA ALE」と「BENIBANA LAGAR」という2種類のクラフトビールの発表会を開催いたします。この度の取り組みは、ただの製品発表に留まらず、紅花の魅力を享受する新たな可能性を示すものです。
日本の誇る紅花文化とその背景
山形で生産される紅花は、かつて染色や化粧用の天然染料として重宝されていた歴史があります。しかし、時代と共に需要が減少し、2023年には生産量がわずか130kgまで落ち込んでしまいました。この状況の中、注目を浴びているのが紅花の「黄色」に含まれる成分です。この黄色い色素は天然着色料として、様々な飲料や食品に使用されることが増えてきました。
紅花推進協議会は、この黄色の魅力を新たな形で広めるために、酒田トラディショナルビールや蔵王ブルワリーと連携し、「染めるための赤、味わうための黄」というコンセプトのもと、新しいクラフトビールを作り出しました。
2つのビールの特徴
BENIBANA ALE(ベニバナエール)
このビールは和食や海鮮料理との相性が良い、軽やかな味わいが特徴です。もともとは宮城県のGreat Dane Brewingによって開発された限定ビールですが、その人気から酒田トラディショナルビールがレシピを引き継ぎました。2024年には年間で10,000本の生産を目指しています。地元の特産物を活かした醸造法で、地域支援にも貢献しています。
BENIBANA LAGAR(ベニバナラガー)
こちらは蔵王ブルワリーがオリジナルのレシピで開発したラガーで、肉料理などと絶妙にマッチするキレのある風味が魅力です。限定販売予定となっており、食文化にも新しい風を吹き込む一品です。
発表会開催について
発表会は、山形市城西町の山形霞城セントラルで、16時から行われます。このイベントでは、紅花推進事業の紹介や新商品のプレゼンテーション、そして試飲会が行われます。当日は多くの関係者が参加予定で、紅花文化の重要性についての意見交換が期待されています。
山形紅花プロジェクトの目指す未来
この取り組みは、「1%の紅色を守るため、99%の黄色を広める」という理念のもと、紅花文化の普及を目指しています。紅花製品は、伝統的な用途だけでなく、新たな食材としての価値を見出し、市場に提供されています。また、担い手不足という課題も抱えていますが、次世代への継承を図りながら、地域の食文化を豊かにする活動を推進しています。
紅花の文化を守りつつ、その未来を創造するこのプロジェクトは、多くの地元関係者の連携で実現されており、地域の誇りを再生させる重要な一歩となることでしょう。ぜひ、この新しいクラフトビールを通じて、山形の紅花文化を体験してみてください。