BS日テレで放送予定の『三宅裕司の昭和うた旅』では、昭和の名曲に隠された物語を探ります。
天城越えの旅
今回のエピソードでは、石川さゆりの『天城越え』を深掘り。三宅裕司は、まず歌詞に登場する浄蓮の滝を訪れます。ここは日本の滝100選にも選ばれており、美しい自然の中で歌の背景を探求するのには最適な場所です。三宅は滝を見つめながら、男女の情念が渦巻く思いを感じ取ります。
この曲の伝説は、歌詞に含まれた過激な表現にもあるようです。石川さゆり自身も、初めて歌詞を見たときには「私の歌ではない」と感じ、歌うことをためらったのだとか。しかし、作詞家の吉岡治からの「ある言葉」により、彼女はその意味を理解し、歌に挑むことを決意します。
次に三宅が向かったのは、吉岡治と作曲家の弦哲也が曲作りを行った温泉宿「白壁荘」。当時ここに宿泊していた大女将から、貴重な話を聞くことができます。弦哲也は、最初に作った『天城越え』のメロディーバージョンが、天城での合宿で全く異なるものに変わったことを明かします。合宿が始まると、彼は再びメロディーを練り直す羽目に。果たして、その理由は何だったのでしょうか?
三宅は、わさび料理の名店「わさび沢」にも立ち寄ります。ここで採れたてのわさびを味わいながら、歌詞に登場する「わさび沢」についての疑問を解決しようとします。さらに、三宅は、歌詞が描く「山が燃える」という情景についても考察。実際に訪れた地で体験した朝の光景が、そのイメージをどのように豊かにするのかを探ります。
横浜の夕暮れ
次に三宅が訪れたのは横浜。五木ひろしのヒット曲『よこはま・たそがれ』に関連する場所を巡ります。この曲は、独特な名詞の羅列が特徴の歌詞です。作詞家・山口洋子は、なぜこのようなスタイルを採用したのでしょうか?弦哲也は、知見を元に山口の意図を語ります。
また、歌詞に登場する「ホテルの小部屋」には、実際のモデルとなったホテルが存在します。三宅は、その創業者の家族と対談し、歌詞のモデルの真相に迫ります。横浜の夜を象徴するような形で描かれた街並みや人々の情景についても、当時の写真家やバーテンダーに取材を行い、マルチに年代を超えた視点から迫ります。
さらに、五木ひろし自身も登場し、デモテープを初めて受け取った時の高揚感を語ります。彼の歌に対する情熱と、歌詞に込められた思いに耳を傾けることができる貴重な時間です。
まとめ
『三宅裕司の昭和うた旅』は、ただの音楽番組ではありません。曲の背後にある文化や歴史、そして人々の思いをたどる冒険です。2月13日(木)の放送をお見逃しなく。歌詞の背景や作曲の秘話を知ることで、これまで以上に名曲を楽しむことができるでしょう。