最近、音楽の制作現場における特徴的な方法として注目を浴びている「ダイレクトカッティング」。これは演奏が行われる現場で、リアルタイムに音溝がラッカー盤に刻まれるプロセスを指します。この手法を用いたレコード制作の模様が、株式会社音元出版の音楽専門サイト「PHILE WEB」の公式YouTubeチャンネルで公開されました。
今回の動画は、ジャズ専門レーベル「ヴィーナスレコード」により制作されたもので、演奏はウラジミール・シャフラノフ・ジャパン・トリオによるものです。ティル・ジャズピアニストのウラジミール・シャフラノフを中心とし、彼に加わるベーシストの楠井五月、ドラムスの鎌倉規匠が参加しています。これにより、華やかでありながらも緊張感ある演奏が繰り広げられました。
ダイレクトカッティングの最大の魅力は、その「ワンテイク」での即興性とその瞬間の音を逃さずに残せるという特徴です。一般的な録音方法では、収録された音を編集したり、マスターテープを作成したりしますが、この方式ではその工程が省かれるため、素晴らしいパフォーマンスが要求されます。演奏者、エンジニアともに一発勝負の緊張感に満ちています。その様子を捉えた動画は、音楽ファンだけでなく、オーディオ愛好者にとっても貴重な資料となることでしょう。
ウェブサイトでは、このダイレクトカッティングによるレコード『ウラジミール・シャフラノフ・ジャパン・トリオ / この素晴らしき世界』も取り扱っています。アナログレコードとして発売され、180gの重量があるこの作品は、2026年6月24日にリリースが決まっています。邦楽・洋楽問わず心温まる楽曲が収録されており、特にジャズファンにはたまらない一枚です。
録音は2026年3月3日に東京のキングレコード関口台スタジオで行われました。プロデューサーはヴィーナスレコードの原哲夫氏。録音エンジニアには高田英男氏、カッティングエンジニアは田林正弘氏が参加しています。高いクオリティの音が期待されるこだわりの一枚となっています。
ダイレクトカッティングは、特殊な技術と熟練した技術者の手によって実現される難易度の高い工程です。それを成功させた制作チームの努力に、ぜひ多くの方に触れていただきたいと思います。動画だけでなく、録音された楽曲も多くの人の心に響くことでしょう。
ウラジミール・シャフラノフ・ジャパン・トリオのさらなる活躍にも期待が高まります。これからの季節、音楽と共に心地よい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。