京都を代表するテキスタイルデザイン事務所ALBAがJAPANTEX2025に出展
2025年、日本最大級のインテリア見本市「JAPANTEX 2025」に、京都の老舗テキスタイルデザイン事務所、株式会社ALBAが出展します。その活動は、伝統的な図案制作技術と最新のデジタルデザイン手法を融合させ、日本のテキスタイル文化を次世代へ引き継ぐものです。
JAPANTEXとは?
JAPANTEXは一般社団法人日本インテリア協会が主催する国内最大の国際的なインテリア展示会です。このイベントでは、世界中のテキスタイルメーカーやデザイナー、建築関係者が集まり、最新のトレンドや製品が一堂に集まります。ALBAはここで、「目に見えない創造のプロセス」を来場者に体験してもらうことを目指しています。
伝統技術とデジタルの融合
ALBAは20年以上の歴史を持ち、京都の職人文化を生かしたテキスタイルデザインを展開してきました。花柄や幾何学模様を手描きで表現するとともに、Photoshopやデジタルペインティング技術を駆使して、現代的なデザインの幅も広げてきました。手描きの温もりとデジタルの緻密さが融合したALBAの作品は、多くのアパレルブランドに採用されています。
図案家への新たな挑戦
ALBAのJAPANTEX出展のテーマは、「図案家という職業の再認知と未来への継承」です。近年、日本のテキスタイル業界では、図案家の数が減少しており、多くの若手クリエイターがこの道を志す機会が少なくなっています。この現状に危機感を抱くALBAは、テキスタイルデザインを“産業”から“文化”へと捉え直す取り組みを進めています。
展示内容
ALBAのブースでは以下のプログラムを予定しています。
- - ライブペインティング: 図案家が水彩インクで柄を描く様子を実演。
- - 制作過程の映像展示: テキスタイルデザインの制作プロセスを映像で紹介。
- - 最新デザインの展示: 書き下ろしのテキスタイルデザインを展示。
- - 対話ゾーン: デザイナーやバイヤー、学生が質問や相談できる交流スペースを設置。
次世代への発信
ALBAは、若手デザイナーや学生への後継者育成にも力を入れています。制作現場での学びの機会を提供し、産地や企業、教育機関との連携を深めることで、次世代のクリエイターを育成しようとしています。今回の展示を通じて、デザインの仕事を「職能」としてだけでなく、「生き方」としても伝えたいと考えています。
代表の思い
代表の安田信之氏は、「私たちは多くのアパレルブランドの裏側で“柄づくり”をしてきました。しかし、近年、図案家の存在が知られなくなりつつあることに強い危機感を抱いています。職人たちの感性の積み重ねが日本の布文化を支えてきました。その価値を次の世代に伝えることが私たちの使命です。」と述べています。
今後の展望
ALBAはJAPANTEXでの発信を足掛かりに、手描きとデジタルの両方の技術を活用し、国内外のアパレルブランドとの共同開発をさらに推進していく方針です。歴史ある京都の地で培った感性と技術を軸に、ALBAはこれからも「描く力で文化をつなぐ」存在であり続けます。