二刀流で楽しむ！北海道白糠町の漁師と猟師の魅力に迫る

漁師と猟師、二刀流で生きる前田さんの物語

北海道・白糠町は自然の恵みが溢れる土地です。この町では、2025年12月からホッキ漁が始まり、鹿猟も盛況を迎えており、漁師と猟師の二刀流で活躍する前田貴宏さん（46歳）にお話を伺いました。彼のライフスタイルは、自然と真摯に向き合い、仲間との絆を深めながら日々を楽しむ姿勢に満ちています。

二刀流漁師の前田さん

前田さんは21歳で漁師としての道を歩み始め、30歳で猟師の免許を取得しました。サンマやタラの漁を経験し、今ではホッキ漁やエゾシカの猟を行っています。年間で約600〜700頭のエゾシカを仕留める前田さんの仕事は、喜びや達成感と共に自然と向き合う特別な体験です。

「最初はショットガンで撃ってたけど、得られる経験の中で技術を高めていった」と語る前田さんは、仲間との関わりや学びを通じてその魅力に没頭しています。

仲間と共に成長する日々

前田さんの猟という仕事には、仲間との横のつながりが大きな影響を与えました。「地域の皆と知り合って、共に研究し合う姿が励みになる」と言います。特に北見にいる“先生”との出会いは大きな刺激となり、彼の知識や技術を深める契機となりました。自らの腕を磨くために最新の知識を学び続け、仲間と共に追求する姿勢が、彼の二刀流の根底にあります。

漁と猟、異なる働き方

漁師の仕事は仲間と共に連携して進めるものですが、猟の現場では孤独との戦いも伴います。「海では仲間と勝負できる興奮があり、山では一人での緊張感を感じる」と語る前田さんは、どちらの仕事にも異なる魅力があることをよく理解しています。達成感や自然との勝負、これらが彼を駆り立てる原動力となっています。

幸せな働き方の変化

現在の漁師には、柔軟な働き方が求められています。人手不足を背景に、親方は若い世代に優しい働き方を模索しているとのこと。前田さんが乗っている船も、休暇が取りやすい環境を整えるなど新しい取り組みをしています。「子どもとの行事があれば休みを調整できる雰囲気があるので、助け合う文化が根付いている」と嬉しそうに語ります。

若者へのメッセージ

前田さんは、若い世代に対して「無理に引っ張ることはできないが、広く受け入れる心で迎えたい」と気持ちを伝えます。また、新鮮な海の幸を日々楽しむことができることは漁師の特権でもあります。この土地での生活がどれほど魅力的であるかを熱心に語る前田さんは、多くの若者にこの地での可能性を伝えています。

白糠町の魅力

白糠町は北海道の東に位置し、人口約7,000人の小さな町。豊かな自然環境には漁業や林業、酪農などが盛んです。太平洋の良好な漁場をもつこの町では、さまざまな海産物が一年を通じて獲れるため、鮭やブリなどが地域の名産品となっています。特に、この地域特有の「極寒ぶり」は、近年人気を集めています。

白糠町で漁業や猟に挑戦したいと思う方、前田さんのように海と山を行き来しながら新しい価値観を見つけてみてはいかがでしょうか。