アブルッツォ州のワインとピアーヴェチーズが織り成す味の芸術祭
2025年9月8日、東京のブルガリホテル40階で開かれた『アブルッツォ州ワインとピアーヴェチーズPDO』をテーマにしたペアリングイベントは、食の専門家やメディア、インフルエンサーが集まり、大盛況のうちに幕を閉じました。このイベントは、EUの『TOP Taste Original PDO high quality products from Europe』キャンペーンの一環として行われました。
会場は華やかな雰囲気に包まれて
『サルーテ!』の掛け声とともに開催されたディナーは、イタリアらしさ満載で幕を開けました。この美しい夜に集まったゲストは、イタリア料理界の巨星、ミシュラン三つ星レストラン『レアーレ』のシェフ、ニコ・ロミート氏が監修したディッシュに舌鼓を打ちます。最初のアペリティーヴォでは、芳醇なピアーヴェチーズがテーブルを彩り、アブルッツォ州の土着品種ワインとマリアージュすることで、会場は一気に賑やかな雰囲気に包まれました。
ペアリングの妙
続くディナーでは、ひと皿ごとに緻密に計算されたペアリングが繰り広げられ、ゲストたちは「料理に物語が感じられた」と感想を述べました。食材が持つ文化や風土が反映された味わいは、一種の旅のようで、心に残る記憶を次々と刻んでいきました。直接触れ合うことで深まる理解の場でもあり、アブルッツォ州ワイン保護コンソーシアムの会長、アレッサンドロ・ニ コデミ氏と、ピアーヴェチーズ保護コンソーシアムのディレクター、キアラ・ブランダリーゼ氏も参加。彼らはそれぞれの産地が育んできた伝統と革新について熱く語り、地域への理解を場が提供しました。
地元食文化の深さを再確認
特に、直輸入のメッツァーノ(半期熟成)や、ヴェッキオ・セレッツィオーレ・オーロ(長期熟成)などのピアーヴェチーズが並び、アペリティーボはもちろん、ディナーコースごとに提供された赤・ロゼ・白ワインが、ひとつのストーリーを語っているかのようでした。この豊かな風味にゲストたちは心を奪われ、とくにアブルッツォ州特有の情熱が込められたワインとチーズの相乗効果を堪能し、夜を楽しむことができました。自国の文化の奥深さを再確認する素晴らしい機会となりました。
体験を通じて知るイタリアの魅力
アブルッツォ州は、豊かな自然に恵まれ、ヨーロッパで唯一、30%の地域が国立公園などで保護されています。この背景により、非常に高品質なワイン用ブドウが生産されています。対して、ピアーヴェチーズPDOは、甘みのある味わいと独特な香りが特徴で、全ての料理にしっかりとしたベースとして活かされていました。このように、アブルッツォ州ワインとピアーヴェチーズのペアリングは単なる食体験に留まらず、一つの“文化体験”と言えるものでした。ゲストは、単に料理を楽しむことを超え、イタリアの風土や人々の情熱を物語る旅へと誘われたのです。
このイベントは、味わうことを通じて、参加者の心に響く素晴らしい体験となりました。東京での特別なディナーの記憶は、参加者たちの心から消えることはないでしょう。