新潟のベーカリー「ブルックリン」が魅せる人材重視の経営改革
新潟県長岡市に本社を構える株式会社ブルックリンは、地域のベーカリーとしての地位を確立するためのユニークなアプローチを取り入れています。同社は、パート・アルバイトの時給を2026年8月に1,400円に引き上げる計画を発表し、こうした新しい取り組みは急速に注目を集めています。
給与の大幅な引き上げ
これまでの5年間で、ブルックリンではパートの時給が890円から1,400円へ、正社員の初任給が158,000円から243,000円に上昇しました。この驚くべき57.3%の昇給は、同社が積んできた「人への投資」という理念の賜物です。一般的に多くの企業では、利益が出てから賃上げを行う姿勢がありますが、ブルックリンはその順番を逆転させ、「先に人に投資をする」という戦略を選びました。
働きやすい環境作り
ただ給与が上がるだけではなく、ブルックリンの取り組みはそれにとどまりません。有給休暇取得率が100%、産休・育休取得率も100%を達成し、正社員の平均残業時間は約87%も減少しました。これにより、社員は仕事と家庭を両立させやすい環境を手に入れました。
2025年までには、なんと181件もの応募があったとのこと。これも、単に給与の引き上げだけではなく、企業理念に共感し、働きやすい環境、仲間との支え合い、教育の充実といった多様な要素が寄与しているからこそ実現できたものです。
人は資本である
ブルックリンの代表取締役、長谷川啓太氏は、「人件費は利益を減らすコストではなく、未来の利益を生み出す投資である」と強調しています。新たな商品開発や広告宣伝など、どれもそれを実行するのは人であり、その人々の待遇が良くなれば自ずと良い商品が生まれるという考えに基づいています。
ブルックリンのさらなる目標
ブルックリンの短期目標は、2027年までに時給を1,500円、正社員の初任給を260,000円に引き上げることです。これにより、さらなる働きかけが期待できると同時に、他の企業における経営の選択肢としての道を開く可能性を秘めています。
地域から愛される存在へ
ブルックリンは、2000年に設立され、多彩な商品を提供し続けています。「メープルラウンド」や「具たっぷりカレーパン」など、数々の賞を受賞し、地域の食文化の一部となっています。働き方の改革を通じて、地域に根ざしながら、愛されるベーカリーを目指しています。
人口減少が懸念される現代、企業が求めるのは「人手不足」ではなく、「働きたい会社」です。ブルックリンの挑戦は、そのリーダーシップを示すものです。多くの経営者がこの新しい経営の選択肢に目を向け、地方企業が新たな可能性を秘めることでしょう。