大分県立美術館10周年記念新作インスタレーションに注目
大分県立美術館(OPAM)が10周年を迎え、新たに常設作品「時の縁にて – passage of time –」がアトリウムで展示されることが決定しました。この作品は、アーティストの穴井佑樹氏によって作られ、大分の自然や記憶をテーマにしており、観覧者に時間の流れとその記憶について考えさせるインスタレーションです。
構造とコンセプトの魅力
この作品の中心には、円形の構造体があり、内部での回転によって光と影が常に変化します。これにより、水の流れや木々の移り変わり、そして大地に刻まれた記憶が見事に重なり合い、一瞬一瞬の時間の感覚を生み出します。観覧者はこの場に立つことで、自らの内面と向き合う静かな体験を得ることができるのです。
穴井氏が提案する「時の縁にて」というテーマは、日常生活の中で感じる一瞬の美しさや、過去と現在が重なる心のひとときを描いています。私たちがふと足を止め、忘れていた情景を思い出す瞬間に、彼は特にこだわっています。この作品はまさに、時間が交錯する「縁側のような時間を空間に展開する」ことを目指しています。
制作背景とアーティストの思い
本作品の根源には、穴井氏が幼少期に祖父母の家の縁側で経験した「時間や存在が溶け合う感覚」があります。季節の移り変わりや光の変化を感じることで、自然がもたらす時間の不思議さや生命の息吹を心地よく感じていました。アーティストは変わらない自然の中にも変わりゆく瞬間を見出し、「自然はメディアである」という思想を基に、光や空間を駆使して作品を生み出しています。
大分県立美術館という大都市の公共空間において、穴井氏は作品を通じて「時間や存在が溶け合う感覚」を表現。訪れる人々の心に寄り添うような存在となることを目指しています。特に、訪れる人々がふと立ち止まり、生活の中で大切にしたい瞬間を思い起こす契機となることを願っているとのことです。また、子どもたちが感性を開く素晴らしい経験を得られることも期待されます。
展示詳細とアクセス情報
作品名:
時の縁にて - passage of time -
アーティスト:
穴井佑樹
設置場所:
大分県立美術館(OPAM)館内アトリウム
展示形式:
常設展示
作品形式:
回転構造を持つ光のインスタレーション
使用素材:
日田杉(大分の自然を象徴する素材)
施設情報
大分県立美術館(OPAM)
〒870-0036 大分市寿町2番1号
開館時間: 10:00–19:00(金・土は20:00まで)
休館日: なし(臨時休館を除く)
公式サイト:
大分県立美術館
穴井佑樹氏のプロフィール
穴井佑樹氏は、大分市出身のメディアアーティストであり、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科を修了しました。彼は「自然はメディアである」というコンセプトのもと、光や音のテクノロジーを活用して自然の多様な側面やメッセージを表現しています。国内外での展示経験も豊富で、特に、オーストリアのArs ElectronicaやギリシャのAthens Digital Arts Festival、台湾の国立美術館などで評価されています。
彼の作品は感覚を刺激し、観覧者に新たな視点を提供してくれることでしょう。あなたもぜひ、「時の縁にて」を体験しに、大分県立美術館へ訪れてみてください。