女子サッカークラブが受け継ぐ新たなぶどう園の挑戦と可能性
宮崎県新富町で、女子サッカークラブ「ヴィアマテラス宮崎」が約50年の歴史を持つ「竹村ぶどう園」を事業承継し、「しんとみぶどう園」として新たに運営を始めました。この取り組みは、地域に根ざした団体が農業を通してどのように次世代へつなげていくのかを示す、興味深い事例と言えます。
事業承継の背景
しんとみぶどう園は、初代園主が50年以上にわたりぶどうの栽培を続けてきた場所です。特に、果実が大きく甘味が強い「藤稔」は、多くのファンに愛されてきました。しかし、昨今の農業界では高齢化や担い手不足が深刻な問題となっており、生産者から新しい世代への事業の譲渡が求められています。そこで、地域に密着した女子サッカークラブが、その役割を引き受けたのです。
初年度の取り組み
新体制において活動を始めた髙橋槻さんと選手たちは、前園主から栽培や管理の技術を徹底的に学びました。彼らは日々のトレーニングの合間を縫って、農作業に参加し、ぶどうの栽培や収穫に挑み続けました。活動初年度となる今年は、収穫期に入り、栽培する7品種のほとんどを無事に収穫し、販売を開始しています。
栽培品種と特徴
しんとみぶどう園では、特に以下の7品種を栽培しています:
- - シャインマスカット
- - グロースクローネ
- - 藤稔
- - クイーンニーナ
- - ブラックシャインマスカット
- - 雄宝
- - 涼香
それぞれの品種は収穫時期が異なるため、シーズンを通して楽しむことができます。中でも、藤稔はその美味しさと手間のかかる栽培法で知られており、前園主の長年の経験が生きています。
栽培・販売の流れ
選手たちは「つくる・伝える・届ける」をモットーに、実際にぶどうの栽培に関わっています。収穫したぶどうは町内のさまざまな店舗で直販され、地域住民とのつながりを深めています。また、SNSを通じて作業風景や地域農業の魅力を伝えており、これが地域全体の活性化にも寄与しています。
地域とのつながり
ヴィアマテラス宮崎の取り組みは、単なる農業継承にとどまらず、地域の人々との強い絆を築いています。選手たちが街の皆さんと交流しながら、長年愛されてきたぶどうを引き継ぐことは、地域にとっても大きな意味を持つでしょう。髙橋さんは「地域の皆さんと共に成長し、共に取り組むことの大切さを改めて感じています」と語ります。
今後の展望
しんとみぶどう園は、観光農園としての成長も目指しています。地域のファンや観光客にぶどうや農業を体験させる機会を提供することで、さらなる地域貢献を果たしたいと考えています。さらに、選手たちのセカンドキャリアとして農業に携わる選択肢を用意し、地域の活性化をサポートします。
まとめ
女子サッカークラブが農業に挑戦する姿は、地域づくりの新たな形を示しています。スポーツを通じて地域に根ざし、持続可能な未来を作り上げる彼女たちの取り組みは、今後も多くの人々に勇気と希望を与えることでしょう。これからも注目が集まるこの新しい形の事業承継に期待が高まります。