未来へつなぐ、思い出の品を蘇らせるアップサイクルの取り組み
近年、環境問題を背景に、サステナブルな手法が注目を集めています。そんな中、株式会社オンワードコーポレートデザインが推進する「アップサイクル」とは、廃棄される運命にあった素材に新たな価値を与え、再利用する取り組みです。2025年に向けて、同社は魅力的なアップサイクルプロジェクトを展開し、個人や団体の思い出を形にする試みを行っています。
アップサイクルとは何か?
アップサイクルは、単に物を再利用するだけでなく、創造性を発揮して新たな機能や美しさを与えることによって、製品に付加価値を生み出すプロセスです。消費社会の中、使われなくなったアイテムに再び活躍の場を与えることで、資源の無駄を減らし、環境保護に貢献しています。
2025年の注目すべき事例
1.
学生服の卒業記念品へのアップサイクル
横浜創学館高等学校では、2023年に学生服をリニューアルし、過去の制服を回収して卒業生たちの思い出を込めた素敵な寄贈品を制作しました。「校歌レリーフ」や「階数表示・トイレのサイン」は、当時の学生生活を振り返ると同時に、伝統を引き継ぐ作品となっています。
2.
カーテンから新たなサインへ
東京農業大学第三高等学校は、改修に伴い不要となったカーテンを新しい室名サインとして息を吹き込む挑戦を行いました。視覚的にも魅力的な空間づくりに貢献したこの事例は、学生たちが主体的に学び合える場所に生まれ変わりました。
3.
TDKのリサイクル作業服
TDKでは、使用済みフィルムをリサイクルして作られた作業服が注目を集めています。この取り組みは、サステナブルな生産プロセスを通じて、廃棄物の発生を抑えることを目的としています。
4.
ANAの飛行機シートカバーからパッチワーククッションに
ANAホールディングスでは、廃棄予定のシートカバーを使い、ユニークなパッチワーククッションを製作。このアイテムは、かつての飛行機の客室を思い起こさせ、機能性とデザイン性を兼ね備えています。
みんながサステナビリティを実感するために
オンワードコーポレートデザインのサステナブル推進課の原之将さんは、「アップサイクルを通じて、廃棄物の削減だけでなく、より多くの人々にサステナビリティへの意識を促進させることが目標です」と語ります。また、今後も様々なサプライヤーとのコラボレーションを通じて、アップサイクルの手法を広げていく意向を示しました。
持続可能な社会に向けて
このような取り組みを通じて、私たちの日常に溶け込む「エシカル」と「サステナビリティ」を意識することが求められています。皆さんもアップサイクルのアイデアを身近なところから取り入れて、持続可能な未来を共に築いていきませんか。手元にある不要なものが、次の世代の思い出の一部へと変わる瞬間を楽しみましょう!