オリゼの挑戦
株式会社オリゼは、2026年度の日本農芸化学会において、金沢工業大学との共同研究を発表しました。研究の舞台は、日本の伝統文化である発酵技術を生かし、健康機能成分「レジスタントプロテイン(RP)」を高めた米麹ソースの製造プロセスです。
研究の背景と目的
レジスタントプロテインは、消化されにくいタンパク質として近年注目されています。コレステロールを下げたり、腸内環境を整えたりする効果が期待されています。しかし、従来の米麹ソースの製造では、アミラーゼがタンパク質に無効吸着するために効率が悪く、RPの保持が難しいという課題がありました。この研究では、原料の前処理や食塩の添加によって、RPを高めつつも製造効率を向上させることを目指しました。
研究方法
米麹とその副産物である削りかすを使用した製造工程において、以下の点を検討しました。
- - 前処理: 原料となる米粉を110℃で加熱し、α化することで消化しやすい状態にします。
- - 酵素活性の制御: 糖化の際に微量の食塩を加えることで、無効吸着を抑え、糖化速度を向上させる影響を評価しました。
研究結果
実際に米麹ソースを製造したところ、加熱処理を行うことでRP量が増加し、さらに微量の食塩添加が酵素の無効吸着を効果的に抑制することがわかりました。糖化時間がわずか2時間に短縮され、製造コストの改善に貢献しています。また、甘味と塩味の相乗効果により、米麹ソースの味も向上し、利用価値が高まることが期待されます。
今後の展望
この研究成果を活かし、オリゼは自社の発酵甘味料「オリゼ」の製造プロセスの改良を進めていく予定です。具体的には、機能性成分の強化や、サステナブルな生産体制の構築を目指し、より多くの食品カテゴリーへの展開を計画しています。
発表概要
- - 学会名: 日本農芸化学会 2026年度大会
- - 会期: 2026年3月9日〜12日
- - 発表演題: レジスタントプロテインを高めた米麹ソース製造法の開発
発表者プロフィール
発表には、オリゼのCTOである河原あい博士をはじめ、金沢工業大学の教員や研究者が参加しました。河原博士は、乳酸菌に関する研究を経て、発酵食品における革新的な技術開発に取り組んでいます。
オリゼ甘味料の魅力
オリゼの発酵甘味料は、米由来の自然な甘さを持ち、健康と美味しさを両立させた製品です。サステナブルな材料を使用し、幅広い利用が可能で、飲食業界などで評価されています。
結論
オリゼが推進する新たな米麹ソース製造法は、ただのビジネスモデルではなく、社会的課題に対するソリューションとしても注目されています。発酵技術を駆使して、より健康的で持続可能な未来を築くための一歩となるでしょう。