Pooya Abbasianが2025年Art & Environment Prize受賞！アートと環境をつなぐプロジェクトとは

Pooya Abbasianが2025年Art & Environment Prize受賞

2025年のArt & Environment Prizeの受賞者が発表され、フランス系イラン人アーティストのPooya Abbasianが選ばれました。このアワードは、李禹煥（Lee Ufan）との共同作業により、アートと環境の交差点で新たな価値を創造する作品を評価するものです。受賞式は、李禹煥が審査員長を務める審査団によって行われ、Abbasianのアートプロジェクトがその優れた美的価値と哲学的意義が認められました。

Art & Environment Prizeの概要

Art & Environment Prizeは、Lee Ufan Arlesとゲランの提携により設立され、環境との深い関わりを感じさせる作品に対して贈られます。受賞者には、Alresのアーティスト・イン・レジデンスプログラムへの参加や、2026年の展示で作品が発表される機会が与えられます。

Pooya Abbasianのアートプロジェクト

Abbasianが取り組むプロジェクトは“Séneçon”と呼ばれ、野生植物である雑草に焦点を当てています。これらの植物が人間の意図によって無視されたり、崇められたりする状況を探求し、それをアートとして表現することで、環境における生命体の存在感や移行する空間の重要性を考察します。自身が滞在する地域の自然や植物を観察し、光や微細な変化を捉えた映像を利用して、記憶や変化の相互作用を表現します。

Abbasianは、アートが人々にどのように影響を与えるか、また環境との関係性をどのように再構築できるかを探求し続けています。彼の作品には、生の記憶や生命の循環、偽りのない真実を捉える力が込められており、彼自身の哲学的視点が色濃く反映されています。

受賞者の背景

Pooya Abbasianは、1985年生まれのアーティストで、2011年からパリに在住しています。彼の作品は、現代社会におけるイメージの位置やその循環についての問いを投げかけるものです。写真やドローイング、映像、インスタレーションなど、多岐にわたる表現を通じて、私たちの記憶や時間の流れを視覚的に表現しています。彼の作品は、ヨーロッパ写真美術館やテヘラン現代美術館においても展示されており、数々の国際的な映画祭にも出展されています。

ファイナリストたちの多様性

今回は552件の応募の中から、Abbasianを含む6名のファイナリストが選出され、その各作品も注目されています。ファイナリストの中には、風景や生態系の変容を探求するアーティストや、古代のテーマと現代技術を結びつけるアーティストたちが名を連ねており、彼らの新たな視点が現代アート界において重要な役割を果たしています。