アジアテレビドラマカンファレンスでの講演
愛媛県松山市で開催された「第17回アジアテレビドラマカンファレンス」に、株式会社ROBOTおよび株式会社P.I.C.S.からのプロデューサーらが登壇しました。このイベントはアジアの製作者や脚本家が集まり、ドラマコンテンツの課題に対して意見を交わし、国際的な広がりを図る重要な場です。今年のテーマは「アジアから世界へ~コラボレーション・共同制作の実現」であり、参加者たちはこれからの国際共同制作についての見解を共有しました。
海外ロケの課題
ROBOTの小出真佐樹プロデューサーは、複数の海外ロケを経験した中から、文化的な違いや制作上の規制について語りました。具体例として、韓国の厳格な労働基準に触れ、「言葉の壁以上に、制作手法の違いを理解することがとても重要だ」と述べました。国ごとの制作現場の特性をしっかり把握することが、成功するための鍵であると強調しました。
『岸辺露伴』シリーズの海外撮影
次に登壇したP.I.C.S.のハンサングンプロデューサーは、人気作品『岸辺露伴』シリーズの制作過程を紹介しました。特に、映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』では、日本とフランスでの撮影を含む国際共同制作が行われ、ルーヴル美術館での撮影が実現しました。撮影にあたっては、厳しい規制があったものの、監督との連携を通じてその環境を生かした独自の表現を模索したとのことです。
助成金制度の役割
海外ロケを支える要素として、各国の助成金制度についても言及されました。小出プロデューサーとハンプロデューサーは、助成金が制作を実現するためのサポートとなる一方、「助成金のために海外へ行くのではない」と強調しました。演出やストーリーのリアリティ追求の結果として、その地を選ぶことが重要であるという認識です。
国際共同制作の戦略
さらに小出プロデューサーは、国際共同制作を進める際には、ターゲット市場の特定が必須であると述べました。どの国を狙うか、どのような展開を図るのか、計画的な戦略が成功に繋がると言います。ハンプロデューサーは、自社の資金管理に気を配りながらも、国際的な協力の意義を見極めることが制作の質を向上させるポイントだと述べました。
IMAGICA GROUPの取り組み
中山淳雄氏によるモデレーターの問いに対し、小出プロデューサーはIMAGICA GROUPが自社IPを国際的に展開するための姿勢を誇示しました。また、P.I.C.S.では韓国との新たな共同制作が進行中であり、日本の脚本家が韓国の企画をもとに制作することが発表されました。
国境を越えたパートナーシップの重要性
最後に、アライアンスの期待感についても語られました。成功体験だけでなく、失敗談を共有しながら、文化的な理解を深め、信頼関係を構築することが今後の課題であると締めくくられました。海外ロケや国際共同制作には多くの準備が不可欠ですが、必要であればそれを選択肢として取り入れることができるのです。IMAGICA GROUPは、その判断を大切にしつつ、国際的なコンテンツ制作に挑戦していきます。