カゴメの新たな一歩:自然共生サイト認定
長野県富士見町に位置する「カゴメ野菜生活ファーム富士見」が、2025年9月30日に環境省から「自然共生サイト」の認定を受けました。この認定は、民間の取り組みによる生物多様性の保全が評価された結果であり、117年の歴史を持つカゴメの新たな挑戦を象徴しています。
自然共生サイトとは?
「自然共生サイト」とは、環境省が生物多様性を保全するための取り組みを行っている区域を認定する制度です。今回の認定は、国際的な目標である「30by30」に基づくもので、2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として保全することを目指しています。この仕組みにより、カゴメグループは農業を通して生物多様性の保全に貢献しています。
カゴメ野菜生活ファーム富士見の取り組み
このファームは、2019年に「農業・工業・観光」が融合した体験型のテーマパークとしてオープンしました。施設内では、動植物の保全や復元、農業に役立つ生きものを呼び込む取り組みなどが行われています。また、様々な環境教育の機会が提供され、訪れる方々が生物多様性に親しむことができる工夫がされています。
動植物の保全活動
ファーム内では、在来植物の育苗と植栽活動が行われています。特に、富士見町内で採取した在来植物の種子から育てた植物を2021年と2022年に45種、約1万本植える実績があります。これにより、自然環境の再生が進められ、多くの生きものが生息しやすい環境が整備されています。
環境教育プログラム
カゴメ野菜生活ファーム富士見では、多彩な環境教育プログラムを実施しています。
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生きものクイズラリー:参加者が楽しく生きものについて学び、共生の大切さを感じるプログラムです。「生きものを大切にする気持ち」を育むことを目的としています。
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野菜の収穫体験:春から初冬までの間、様々な野菜の収穫体験が可能で、参加者は新鮮な野菜を自宅に持ち帰ることができます。
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トマトミュージアム:貴重なトマトの品種を展示する温室で、食育や農業の重要性を伝える取り組みが進められています。
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地域在来植物の見本園:地域に生息する在来植物を紹介し、生物多様性の大切さを学ぶ機会を提供しています。
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ヒマワリの迷路:地域の小学生が設計した迷路で、子供たちの手作りの看板も設置されているユニークな施設です。
カゴメの未来
カゴメは創業以来、自然の恵みを生かした事業を展開していますが、生物多様性の保全に対する取り組みをさらに強化しています。2030年までに生物多様性を回復させ、2050年には自然と共生する社会の実現を目指すというビジョンを掲げ、積極的に活動しています。
訪問情報
「カゴメ野菜生活ファーム富士見」は、長野県諏訪郡富士見町に位置し、3月中旬から12月中旬まで営業しています。入場料は無料で、様々な体験プログラムを通じて農業や環境に触れることができます。詳細な情報は公式サイトをご覧ください。
住所
長野県諏訪郡富士見町富士見9275-1
営業時間
10時~16時(火曜日休館)
お問い合わせ
公式サイト