働きがいと幸せの関係解明
株式会社ポーラが運営する『ポーラ幸せ研究所』は、様々な研究を通じて顧客やビジネスパートナー、従業員の幸福を追求しています。その中でも特に重要視されているテーマが「働くことの幸せ」。近年、多様化する働き方に伴い、あらためてこのテーマが注目を集めています。
幸せは3段階で捉える
同研究所では、働きがいと幸せの関連性を調査し、これを一時的幸福(Happiness)、頻繁な幸福(Frequently Happiness)、持続的幸福(Well-being)の3つの段階に分類しました。この調査はポーラの147名の従業員を対象に行われ、基盤となるデータが得られました。
調査を進める中で、自発的なモチベーション「私は仕事をしていると元気が湧いてくる」といった感情が、幸せを感じるための重要な要素であることが判明しました。この感情は、すべての幸福の段階で必須の条件となり、各段階ごとに特有の変化を見せることも分かりました。
各段階の特徴
1. 一時的幸福(Happiness)
この段階では、職場で自分らしく存在できるという感覚が求められます。他にも、信頼関係や人間関係、モチベーションの重要性が強調されています。
2. 頻繁な幸福(Frequently Happiness)
ここでは「自分らしく生きている」という感覚が重要視され、「他者へのモチベーション」も含まれています。仕事を通じた自己表現と同時に、他者を思いやる気持ちが幸福感に寄与すると考えられています。
3. 持続的幸福(Well-being)
持続的幸福は、自己のモチベーションに加えて、他者へのモチベーションが不可欠。この感覚がある人ほど、仕事に対する純粋な喜びが持続する傾向にあるとのことです。
研究成果の発表
これらの研究結果は、2024年12月に金沢市の金沢歌劇座で開催されるヒューマンコミュニケーショングループ(HCG)シンポジウムで発表される予定です。このシンポジウムでは、働きがいと幸せの関係を深く掘り下げた学術的な見解が期待されています。
ポーラは、幸せに働ける環境を提供することが、従業員のモチベーションを向上させ、ひいては企業全体の生産性向上にもつながると考えています。また、持続的幸福の実現には、自己の内面的な成長と他者への貢献が必要であると指摘しています。
今後の展望
ポーラは、2022年に設立されたPOLAイノベーションセンターを通じて、オープンイノベーションを加速し、多様な価値の創出を目指しています。幸福学の専門家とのコラボレーションを通じて、さらなる研究と発展が期待されます。
「働きがい」と「幸せ」の関連性を知ることで、私たちの働き方、そして生き方が変わるかもしれません。ポーラの取り組みにはこれからも注目が集まります。