日本アフリカエンタメ事業協議会(JAEBC)の設立
2025年11月10日、渋谷にて日本アフリカエンタメ事業協議会(JAEBC)が正式に設立されました。この協議会は、アフリカと日本のエンターテインメント産業をつなぐための非営利プラットフォームであり、持続可能な事業創出と戦略的投資を促進することを目的としています。
運営は株式会社ステージバンクが担い、設立記念イベントには約80名の関係者が集まり、アフリカ発のポップカルチャーや日本企業のアフリカ市場への進出について議論しました。アフリカは音楽や映画、アニメなどのクリエイティブ産業が急速に成長していることが背景にあり、アフリカ市場は「次の文化の震源地」として注目されています。
アフリカのエンタメ産業の現状
アフリカのエンタメ産業は、ディズニーがKugali Mediaと共同制作したアニメ『Iwaju』が話題を呼び、ナイジェリアのアフロビーツがアメリカの音楽チャートで高順位を獲得するなど、国際的な成功を収めています。欧米の大手企業も現地スタジオとの提携を進め、市場の拡大を図っています。しかし日本企業はアフリカ市場との接点が少ないため、JAEBCの設立は新たなビジネスチャンスの創出を目指しています。
JAEBCの役割と提供するサポート
JAEBCは、下記のようなサポートを通じて日本企業にアフリカ市場のアクセスを提供します。
1.
月次ニュースレター(会員限定) - アフリカの音楽、映画、アニメ、ゲーム、スポーツの最新情報を提供。
2.
イベント・ネットワーキング - 国内外のゲストを招いた交流会を四半期ごとに実施。
3.
現地視察ツアー(年1回) - 有力企業やスタジオを訪れるツアーを企画。
4.
エグゼクティブ向け戦略対話(年2回) - 中長期的な事業戦略をテーマにした対話を実施。
5.
ユース組織の運営 - 日本とアフリカの若者が互いに意見を交換し合うプラットフォームを設立。
これにより、日本企業はアフリカ市場での競争力を高め、持続可能な関係を構築することが期待されます。
ローンチイベントの様子
設立イベントでは参加者がアフリカの産業の変革を実感し、日本企業が今何をするべきかについて明確な意義を見出しました。参加者からは「具体的な事業連携を進めたい」といった前向きな声が多く聞かれ、この新たな協議会の期待が高まっています。
発起人たち
発起人には、ナイジェリアに11年住む品田氏や、ファッションショー「Tokyo Africa Collection」を手掛けた菅生氏、アフリカの音楽映画ゲーム業界に詳しい成田氏、シード投資を手掛ける鳥居氏など、多様なバックグラウンドをもつメンバーが揃っています。彼らはそれぞれの経験を活かしながら、アフリカと日本のコンテンツ業界の架け橋となることを目指しています。
最後に
JAEBCは、今後も日本企業のアフリカ市場へのアクセスを促進し、新たな文化価値と産業を共創していくための基盤を築いていく予定です。日本とアフリカのエンタメ業界に新たな流れを生み出すこの試みに、今後も注目していきましょう。