EXPO大阪2025でのセミナーを振り返る
2025年8月29日(金)、EXPO大阪のイタリアパビリオンにて、イタリアの人気ハチミツブランド「Mielizia(ミエリツィア)」が主催するセミナーが開催されました。このセミナーは、「持続可能な未来のための不可欠なつながりとしての生物多様性と花粉媒介者(送粉者)」をテーマにし、特にミツバチの重要性に焦点を当てたトークセッション型の内容でした。
開催の趣旨と参加者
セミナーには、日仏貿易株式会社の代表をはじめ、多くの著名な専門家が登壇しました。メインスピーカーとして、CONAPI社のプレジデント、Giorgio Baracani氏、ゼネラルマネジャーのNicoletta Maffini氏、昆虫学者のGianumberto Accinelli氏、そして日本の昆虫学者光畑雅宏氏が参加しました。これにより、イタリアと日本の視点を持ち寄った知的なセッションが実現しました。
セミナーの内容と講演
セミナーは、イタリア語と日本語の同時通訳で進行され、まずGiorgio Baracani氏が挨拶を行いました。その後、Gianumberto Accinelli氏による講演が始まりました。彼は、生物多様性や生態系におけるミツバチの役割を詳しく解説し、養蜂家との関係がどのように形成されているのか、また我々の日常生活におけるミツバチの貢献についても触れました。
続いて、光畑雅宏氏が日本における養蜂とミツバチの重要性について語りました。特に、日本の農業におけるミツバチの受粉効果や、在来種マルハナバチの役割について詳しく説明され、この情報は参加者に新たな視点を提供しました。ミツバチの重要性、農作物への影響、そしてそれが私たちの食生活にどのように関わっているかを改めて考えさせる内容となっていました。
ハチミツのテイスティング
セミナーの終盤では、Nicoletta Maffini氏によるMieliziaのハチミツ製品に関するテイスティングセッションが行われました。参加したゲストは、3種類のハチミツの風味の違いや、それぞれの収穫時期や地域に基づく特徴を説明されながら、貴重な試食を楽しむことができました。
参加者同士の交流
セミナー後には、イタリアパビリオンのレストラン「EATALY」テラスにて、参加者にイタリア料理が振舞われ、Mieliziaのハチミツを用いた食べ比べも行われました。特にチーズやハム、ピザとの組み合わせが好評で、参加者同士の交流を促進しました。
CONAPIとMieliziaの背景
Mieliziaは、CONAPI(イタリア全国養蜂家協同組合)がプロデュースするハチミツブランドで、1979年に設立されたこの協同組合は、600名以上の生産者が在籍し、持続可能な養蜂の実現に向けて努力を続けています。彼らはミツバチとその生息環境を守る活動を通じて、消費者が安心して口にできる製品を提供することに尽力しています。
最後に
今回のセミナーは、ミツバチの重要性だけでなく、それが私たちの日常生活にどのような影響を与えているのかを考えさせる非常に有意義な機会となりました。未来に向けて、持続可能な方法で自然を守りながら、美味しいハチミツを楽しむことが求められています。このような取り組みが広がることで、私たちの生活がより豊かになることを期待しています。