福島県の老舗和洋菓子店で広がる「お互いさまチケット」の取り組み

福島県会津地方で展開される老舗和洋菓子店、株式会社太郎庵は、自社の店舗に「お互いさまチケット」を導入しました。このチケットは、主に子どもたちがアイスクリームを楽しむことができるという、地域密着型の取り組みです。この「お互いさまチケット」は、福島市にあるNPO法人チームふくしまの活動の一環で、福島県を「お互いさまで溢れた街」にすることを目的としています。

お互いさまチケットの背景

「お互いさまチケット」は、見知らぬ人同士が助け合うことを促進するための仕組みで、利用者は店舗でチケットを購入することで、アイスクリームを無料で楽しむことができるというものです。この仕組みは、小学生以下の子どもたちが主な対象で、彼らが知らない人からの優しさに触れながら食を楽しむことができます。このチケットには、何か恩を感じたら別の人へ恩を返してほしいという願いが込められています。

導入店舗でチケットを購入すると、その分が地域の子供たちに還元され、アイスクリームとの交換が可能になります。この仕組みを通じて、福島県内には「困ったときはお互いさま」という温かい想いが広がっていくことが期待されています。

太郎庵の魅力

太郎庵は、1948年に創業した和洋菓子の老舗で、福島県河沼郡会津坂下町に本社を置いています。70年以上の歴史を持つ同社は、地域の素材や文化を大切にしつつ、全国へ“ふるさとの味”を届けています。代表銘菓「会津の天神さま」や「ふくしまの桃リーフパイ」など、地元の風土を反映した商品開発に力を入れており、観光客から地元住民まで、幅広く支持を受けています。

また、施設や学校、農家との連携にも注力しており、持続可能な地域社会の構築への貢献も大切にしています。太郎庵は、これからも地域とともに歩む「ふるさとのお菓子屋さん」として、その存在を広めていくことでしょう。

NPO法人チームふくしま

「お互いさまチケット」を展開するNPO法人チームふくしまは、次世代のためにさまざまな活動を行っており、その中には「福島ひまわり里親プロジェクト」や「コミュニティフリッジひまわり」などがあります。「福島ひまわり里親プロジェクト」は、2011年から始まり、全国各地から参加者を募ってきた復興支援事業です。これにより、子育て支援団体や経済的に困窮している家庭へのサポートが行われています。